【担当者必見】ウェビナー参加率の平均は?低い原因と今すぐできる改善策を解説
目次
多くの申込を集めても、ウェビナー当日の参加率が伸び悩んでいませんか?ウェビナーの成功は、申込数だけでなく「いかに参加してもらうか」が鍵となります。
この記事は、そんなBtoBウェビナー担当者のお悩みを解決するための実践ガイドです。まず一般的な参加率の平均値から自社の立ち位置を把握し、参加率が低い根本原因を分析します。その上で、集客・開催前・開催後の各段階で明日から実践できる具体的な改善策を網羅的に解説します。
この記事を読めば、参加率を向上させるための次の一手が見つるはずです。
まずは自社の立ち位置を知ろう!ウェビナー参加率の平均値と目安
具体的な施策に入る前に、一般的なウェビナー参加率の平均値を知り、自社の立ち位置を客観的に把握しましょう。
BtoBとBtoCでの参加率の違い
ウェビナーはBtoB(企業向け)、BtoC(個人向け)の双方で活用されますが、一般的にBtoBウェビナーの方が参加率は高い傾向にあります。これは、BtoBウェビナーの多くが業務に直結する内容であり、参加者にとって「仕事の一環」として捉えられることが多いためです。
申込者数に対する当日参加率の平均は30~50%
様々な調査機関のデータがありますが、一般的にBtoBウェビナーにおける申込者数に対する当日参加率の平均は30%~50%が目安とされています。
例えば、あるウェビナー配信プラットフォームの調査では、平均参加率は約40%というデータも報告されています。もしあなたのウェビナー参加率が30%を下回っている場合、何らかの改善策を講じる必要があるかもしれません。逆に50%を超えていれば、非常に良い結果と言えるでしょう。
ただし、これはあくまで平均値です。ターゲット層、テーマの専門性、開催時期など様々な要因で変動します。
目標とすべき参加率の設定方法
平均値を参考にしつつも、最終的には自社独自の目標を設定することが重要です。
過去の実績を基準にする
過去に開催したウェビナーがあれば、その際の参加率をベースラインとし、まずは「前回の参加率+5%」などを目指してみましょう。
ウェビナーの目的から逆算する
「今回のウェビナーから5件の商談を獲得したい」という目標がある場合、商談化率(例:5%)から逆算して必要な参加者数を割り出し、そこから目標参加率を算出する方法も有効です。
平均値はあくまで自社の現在地を把握するための目安です。それに一喜一憂せず、自社のビジネスゴールに合わせた目標を設定し、改善活動に取り組みましょう。
あなたのウェビナーはなぜ低い?参加率が上がらない5つの主な原因
「平均よりもうちの参加率は低いようだ…」と落ち込む前に、まずはその原因を冷静に分析することが大切です。参加率が上がらないウェビナーには、共通するいくつかの原因が潜んでいます。
原因1:ターゲットとテーマのミスマッチ
そもそも、ウェビナーで扱うテーマがターゲット顧客の抱える課題や興味関心とずれていては、申込は集まっても「当日、時間を割いてまで参加したい」という意欲は湧きません。自社が話したいこと(製品の機能説明など)だけを一方的に話す内容になっていないか、見直してみましょう。
原因2:集客・告知方法の問題
ウェビナーの存在や魅力が、本来届くべきターゲット層に十分に伝わっていないケースです。例えば、メルマガ配信だけに頼っており、SNSやWeb広告など他のチャネルを活用できていなかったり、告知文でウェビナーの価値が伝わっていなかったりする可能性があります。
原因3:リマインド不足・不備
ウェビナーは申込から開催まで期間が空くため、参加者は予定を忘れてしまったり、他の優先順位の高い業務を入れてしまったりしがちです。適切なリマインドがなければ、参加意欲は時間とともに薄れてしまいます。リマインドメールが前日の一通だけで、内容も事務的な案内にとどまっている場合は注意が必要です。
原因4:開催日時が不適切
ターゲットとなる参加者の働き方に合わない日時設定も、参加率を大きく下げる要因です。BtoB向けなのに、業務時間外の夜間や、週明けで多忙な月曜の午前中に設定していないか確認しましょう。
原因5:参加へのハードルが高い(ツールの問題など)
いざ参加しようとした時に、ツールのインストールが必須だったり、ログイン手順が複雑だったりすると、それだけで離脱の原因になります。事前に使用するツールの案内がなく、開始直前に参加者が慌ててしまうような状況は避けるべきです。
あなたのウェビナーがこれらのいずれかに当てはまっていないか、ぜひ一度振り返ってみてください。
【集客・申込フェーズ】魅力的な企画で期待感を高める
このフェーズの目標は、単に申込数を増やすだけでなく、「これは絶対に参加したい!」と思わせる期待感を醸成することです。
1. 魅力的なタイトル・キャッチコピーを作成する
タイトルは、ターゲットが最初に目にする情報です。具体的で、参加することで得られるメリット(ベネフィット)が明確にわかるタイトルは、クリック率や申込率を大きく左右します。
ポイント
「~する方法」だけでなく、「~の課題を解決する」「明日から使える~選」「~の成功事例」といった具体的な言葉や数字を入れると効果的です。
2. 参加特典(資料ダウンロードなど)を用意する
「参加者限定」の特典は、「このウェビナーに参加しないと損だ」という心理を働かせ、申込への動機付けになります。
ポイント
投影資料の配布、関連ホワイトペーパー、限定のチェックリスト、無料相談会の優先案内などが有効です。
3. 登壇者の権威性や魅力を伝える
人は「誰が」話すのかを重視します。登壇者の実績や専門性、経歴などを具体的に示すことで、情報の信頼性が増し、参加意欲を高めることができます。
ポイント
申込ページに登壇者の顔写真、プロフィール、過去の実績や著書などを掲載しましょう。
4. 複数の集客チャネルを活用する
ターゲット顧客は様々な場所に存在します。メールマガジンだけでなく、自社サイトでの告知、SNS(X, Facebookなど)、Web広告、共催パートナーからの告知など、複数のチャネルを組み合わせることで、より多くの潜在的な参加者にアプローチできます。
ポイント
各チャネルの特性に合わせて告知文のトーンを変えるなどの工夫も重要です。
5. 早期申込割引や限定性を打ち出す
「先着50名様限定」「〇月〇日までのお申込で特典あり」といった限定性や緊急性は、人の「今すぐ行動しなくては」という心理を刺激し、申込を後押しします。
ポイント
有料ウェビナーの場合は早期割引、無料ウェビナーの場合は「特典付きの早期申込期間」などを設定すると良いでしょう。
【開催前・リマインドフェーズ】参加意欲を維持・向上させる
申込んでもらった後が本番です。開催日までの「中だるみ」を防ぎ、参加への熱量を維持・向上させることがこのフェーズの目標です。
6. 効果的なリマインドメールの配信
計画的かつ内容の濃いリマインドメールは、単なる備忘録ではなく、参加への期待感を再燃させるための有効な手段です。配信タイミングごとの目的を意識することが重要です。
| 配信タイミング | 主な目的と内容 |
|---|---|
| 開催3日前 | 最初の本格的なリマインド。ウェビナーの主要なトピックや見どころを伝え、参加への期待感を再燃させる。 |
| 開催前日 | 参加を確定させるための念押しの連絡。当日のアジェンダや、事前に準備するものがあれば伝える。 |
| 当日1時間前 | 直前のリマインド。参加用URLを再度案内し、スムーズな参加を促す。「まもなく開始」という臨場感を伝える。 |
【リマインドメール 例文(前日配信)】
件名
【明日開催】「ウェビナー参加率を50%に引き上げた3つの秘訣」ご参加リマインダー
本文
○○ 様
この度は、「ウェビナー参加率を50%に引き上げた3つの秘訣」にお申し込みいただき、誠にありがとうございます。
いよいよ明日、〇月〇日(〇) 14:00より開催となりますので、改めてご案内いたします。
当日は、アンケートで特にご要望の多かった**「効果的なリマインドメールの具体的な文面」**についても、詳しく解説させていただく予定です。
ぜひ、ご期待ください。
▼参加用URLはこちら▼
パスワード: 12345
【開催概要】
- 日時: 2025年9月25日(木) 14:00~15:00
- 参加方法: 上記URLよりご参加ください。
- ご準備いただくもの: 特にございません。お気軽にご参加ください。
▼カレンダーへのご登録がまだの方はこちら▼
[Google Calendar / Outlook へのリンク]
○○様のご参加を、心よりお待ちしております。
株式会社〇〇 [署名]
7. 事前アンケートで参加者の関心事を把握する
申込時に簡単なアンケートを実施することで、参加者が何に興味を持ち、どんな課題を抱えているかを把握できます。ウェビナー当日に「アンケートで多かったこの質問にお答えします」と触れることで、参加者は「自分のためのウェビナーだ」と感じ、参加意欲が高まります。
8. SNSでカウントダウンや追加情報を発信する
SNSを活用して「開催まであと3日!」といったカウントダウン投稿や、当日のアジェンダの一部を「チラ見せ」することで、申込者の記憶にウェビナーの存在を刷り込み、期待感を醸成します。
ポイント
登壇者が自身のSNSアカウントで発信するのも効果的です。
9. カレンダー登録を促す機能を活用する
申込完了ページやリマインドメールに、GoogleカレンダーやOutlookカレンダーに予定をワンクリックで登録できるリンクを設置しておきましょう。手動で入力する手間を省き、予定のブロックを確実にしてもらうことで、ダブルブッキングによる欠席を防ぎます。
【開催中・開催後フェーズ】満足度を高め、次回の参加に繋げる
ウェビナーは開催して終わりではありません。参加者の満足度を高め、次のアクションに繋げるための重要なフェーズです。
10. 参加者との双方向コミュニケーション
一方的な講演形式ではなく、Q&Aセッション、チャット機能での質問受付、投票機能などを活用し、参加者を巻き込むことで、集中力を維持させ満足度を高めます。満足度の高い体験は、次回のウェビナーへの参加意欲にも繋がります。
11. 時間通りの開始・終了を徹底する
ビジネスパーソンにとって時間は貴重です。時間厳守は、運営側の信頼性を示し、参加者に敬意を払う基本的なマナーです。これが守られないと、参加者満足度は大きく低下します。
12. お礼メールとアンケートの送付
ウェビナー終了後、当日中(できれば1~2時間以内)にお礼メールを送りましょう。感謝の気持ちと共に、内容の振り返りを促すアンケートや、当日参加できなかった方向けのアーカイブ動画の案内を送ることで、エンゲージメントを維持します。ここで次のアクション(個別相談会の案内など)へのCTA(Call to Action: 行動喚起)を設置することも重要です。
13. アンケート結果を次回の企画に活かす
アンケートで得られたフィードバック(内容の満足度、興味のあるテーマなど)は、次回のウェビナー企画を改善するための貴重な情報です。顧客の声を反映することで、より参加率の高いウェビナーへと進化させることができます。
14. 欠席者へのフォローアップを徹底する
申込をした時点で、そのテーマに興味がある見込み顧客であることに変わりはありません。欠席者にもアーカイブ動画や投影資料を送ることで、関係性を維持し、次回のウェビナー参加や別の形での接点に繋げることができます。
15. ウェビナー内容のブログ記事化
ウェビナーで話した内容を要約し、ブログ記事として公開することで、新たな見込み顧客へのリーチが可能になります。また、参加者や欠席者が内容を復習するのにも役立ち、企業の専門性をアピールするコンテンツ資産となります。
参加率改善に役立つおすすめツール
これらの施策を効率的に実行するためには、適切なツールの活用が欠かせません。ここでは、ウェビナーの参加率改善に役立つ代表的なツールを3つご紹介します。
| ツール名 | 主な特徴 | こんな企業におすすめ |
|---|---|---|
| Zoom Webinars | ・世界的に普及率が高く、参加者が使い方に慣れている ・安定した配信品質と豊富な機能(Q&A、投票など) | ・国内外問わず幅広い層にアプローチしたい企業 ・参加者側のITリテラシーに不安がある場合 |
| V-CUBE セミナー | ・手厚い日本語サポートで初心者でも安心 ・国内での導入実績が豊富で、安定性が高い | ・初めてウェビナーを本格的に実施する企業 ・配信トラブル時のサポートを重視する企業 |
| Cocripo(コクリポ) | ・比較的低コストで導入できる ・シンプルで直感的な操作性 | ・まずはスモールスタートで始めたい企業・コストを抑えつつPDCAを回したい企業 |
【Q&A】ウェビナー参加率に関するよくある質問
最後に、ウェビナー担当者からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 適切な開催日時はいつですか?
A. ターゲットの業種や職種によりますが、BtoB向けの場合、一般的に平日の火曜日・水曜日・木曜日の14時~16時頃が参加しやすいと言われています。週初めの月曜日や、週末前の金曜日は避けるのが無難です。また、ランチタイムの12時~13時に、気軽に参加できる短時間のウェビナーを設定するのも一つの手です。複数の日時でテスト開催し、自社のターゲットに最適な時間帯を見つけることをお勧めします。
Q. 有料ウェビナーと無料ウェビナーで参加率は変わりますか?
A. 大きく変わります。有料ウェビナーは、無料ウェビナーに比べて申込のハードルは高いですが、参加率は非常に高くなる傾向(70%~80%以上)があります。参加費を払っているため、「元を取りたい」という意識が強く働くためです。一方、無料ウェビナーは気軽に申し込める分、キャンセル率も高くなります。ウェビナーの目的(リード獲得か、質の高い見込み顧客へのアプローチか)に応じて使い分けましょう。
Q. 参加率だけでなく、商談化率を上げるにはどうすれば良いですか?
A. 商談化率を高めるには、ウェビナー後のフォローアップが最も重要です。アンケートで「個別相談を希望する」と回答した参加者や、ウェビナー中に特定の質問をした熱量の高い参加者に対しては、当日か翌営業日には必ず個別で連絡を取りましょう。また、参加者全員に対して、ウェビナー内容に関連するステップメールを配信し、継続的に関係を構築していくナーチャリング活動も非常に効果的です。
まとめ
ウェビナーの参加率向上は、何か一つの施策で劇的に変わるものではありません。
今回ご紹介したように、魅力的な企画を立てる「集客・申込フェーズ」、参加意欲を維持する「開催前フェーズ」、そして満足度を高めて次に繋げる「開催中・後フェーズ」という一連の流れの中で、一つひとつの施策を丁寧に、継続的に改善していくことが最も重要です。
まずは、自社のウェビナー運営において、最も着手しやすく、効果が出そうだと感じた施策から一つでも始めてみてください。その小さな改善を積み重ねることが、着実に参加率を高め、目標達成への道筋となるでしょう。
この記事が、あなたのウェビナー成功への一助となれば幸いです。