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No.135
更新日 2025年08月31日

個人営業はきつい?未経験から成功するための仕事内容・始め方・成功のコツを徹底解説

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「自分の成果が収入に直結する働き方がしたい。」そう考えたとき、選択肢に挙がるのが個人営業の世界。しかし、「きついって本当?」「営業未経験でも成功できる?」といった不安も大きいのではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消します。法人営業との違いや仕事のリアル、そして「きつい」と言われる理由とそれを上回るメリットを徹底比較。さらに、未経験からでも成功するための具体的な5ステップを網羅的に解説します。あなたが個人営業で成功できるか、その答えがここにあります。

そもそも個人営業とは?

まず、「個人営業」とは何か、会社員である「法人営業」と何が違うのかを正確に理解することから始めましょう。

個人営業とは、特定の企業に所属せず、個人事業主(フリーランス)として企業や個人と業務委託契約を結び、営業活動を行う働き方を指します。

自身の営業スキルを商品として、クライアントの製品やサービスを代わりに販売したり、新規顧客を開拓したりするのが主な役割です。

法人営業(会社員)との5つの主な違い

個人営業と会社員である法人営業では、働き方に大きな違いがあります。両者の違いを5つの観点から比較した下の表をご覧ください。

項目個人営業(個人事業主)法人営業(会社員)
裁量大きい
働く時間、場所、営業手法、付き合うクライアントなど、全て自分で決められる。
限定的
会社のルールや上司の指示に従う必要がある。営業目標や手法も会社の方針に沿う。
収入成果報酬型(青天井)
成果を出した分だけ収入が増える。上限はないが、下限もなく収入は不安定。
固定給+インセンティブ
毎月安定した給与が保証される。成果に応じた賞与やインセンティブはあるが、上限がある。
責任全て自己責任
契約トラブルや売上未達など、事業に関する全責任を自分で負う。
会社が責任を負う
最終的な責任は会社が負う。個人の責任範囲は限定的。
業務範囲非常に広い
営業活動に加え、契約、請求、経理、税務、マーケティングなど、事業に関わる全業務を行う。
専門的・限定的
基本的には営業活動に専念できる。事務作業は他部署が担当することが多い。
社会的信用比較的低い
ローンやクレジットカードの審査に通りにくい場合がある。実績を示す必要がある。
比較的高い
会社の看板があるため、社会的信用は得やすい。

このように、個人営業は自由と大きなリターンを得られる可能性がある一方で、会社員という安定した基盤を失い、全ての責任を自分で負う働き方であると言えます。

個人営業の主な仕事内容と種類

個人営業の仕事は多岐にわたりますが、代表的なものとして以下の3種類が挙げられます。

新規開拓営業

クライアント企業の商材を売るための新規顧客を開拓する、最もイメージしやすい営業スタイルです。テレアポ、メール営業、Webからの問い合わせ対応、商談、クロージングまで、一連のプロセスを担当します。特に営業リソースが不足しているスタートアップ企業や中小企業から高い需要があります。

代理店・パートナー開拓

クライアント企業の商材を販売してくれる代理店や、協業してくれるパートナー企業を開拓する営業です。1社との契約だけでなく、その先の販売網を構築する役割を担うため、高い戦略性とコミュニケーション能力が求められます。

営業代行(セールスアウトソーシング)

企業の営業部門の業務を丸ごと、あるいは一部分を請け負うスタイルです。営業戦略の立案から、アポイント獲得、商談、顧客管理まで、クライアントのニーズに応じて柔軟に対応します。近年、効率的な経営を目指す企業が増えているため、営業代行の市場は拡大傾向にあります。

個人営業は「きつい」「無理」と言われる5つのリアルな理由

個人営業に魅力を感じる一方で、「きつい」「やめておけ」といったネガティブな声も耳にします。その理由を事前に理解し、対策を考えることが成功への第一歩です。

理由1:収入が不安定で保証がない

最大の理由は「収入の不安定さ」です。会社員のように毎月決まった給料が振り込まれるわけではありません。成果が出なければ収入はゼロ、という月も十分にあり得ます。病気や怪我で働けなくなった場合も、収入は途絶えてしまいます。この「保証のなさ」が精神的なプレッシャーとなり、「きつい」と感じる大きな要因です。

理由2:孤独を感じやすく、精神的な負担が大きい

会社員であれば、同僚と悩みを共有したり、上司からアドバイスをもらったりできます。しかし、個人営業は基本的に一人です。思うように成果が出ない時や、クライアントとのトラブルがあった時も、一人で抱え込まなければなりません。この孤独感が、想像以上に精神的な負担となることがあります。

理由3:営業以外の全業務を自分でこなす必要がある

個人営業は、営業活動だけに集中できるわけではありません。請求書の発行、経費の計算、確定申告といった経理業務、契約書の確認などの法務、その他細々とした雑務まで、すべて自分で行う必要があります。これらのバックオフィス業務が苦手な人にとっては、大きなストレスとなるでしょう。

理由4:社会的信用を得にくい場面がある

会社という後ろ盾がないため、法人営業と比べて社会的信用を得にくい場面があります。例えば、新規の取引先から信頼を得るのに時間がかかったり、住宅ローンやクレジットカードの審査が通りにくかったりすることがあります。

理由5:常に自己管理とスキルアップが求められる

働く時間や場所が自由な分、徹底した自己管理能力が求められます。「今日はやる気が出ない」と仕事を先延ばしにすれば、収入に直結します。また、市場の変化に対応し、常に自分の営業スキルや知識をアップデートし続ける努力を怠れば、すぐに稼げなくなってしまいます。

それでも魅力的!「きつい」を上回る個人営業の5つの大きなメリット

厳しい側面がある一方で、個人営業にはそれを乗り越えてでも手に入れたい、大きな魅力があります。

成果が収入に直結し、稼げる金額に上限がない

最大のメリットは、自分の成果がダイレクトに収入に反映されることです。会社員時代の給与体系に不満を感じていた人にとっては、これ以上ない魅力でしょう。実力次第では、会社員の数倍、あるいはそれ以上の年収を稼げる可能性も十分にあります。まさに「やればやるだけ稼げる」世界です。

働く時間や場所を自由に決められる

いつ、どこで働くかは全て自分次第です。朝型の人は早朝から働き、午後は趣味の時間に充てることもできます。満員電車に乗る必要もありません。場所に縛られないため、旅行先で仕事をしたり、家族との時間を優先したりと、理想のワークライフバランスを実現しやすい働き方です。

人間関係のストレスから解放される

会社特有の人間関係や社内政治に悩まされることがなくなります。苦手な上司や同僚と無理に付き合う必要はありません。もちろん、クライアントとの関係構築は重要ですが、付き合う相手を自分で選べるという点は、精神的な負担を大きく軽減してくれます。

自分の裁量で仕事を選び、進められる

「この商材は売りたくない」「この会社のやり方には共感できない」と感じた場合、その仕事を受けないという選択ができます。自分の価値観や信念に合った仕事だけを選び、自分の得意なやり方で進められるため、高いモチベーションを維持しながら働けます。

経営スキルを含めた幅広い能力が身につく

営業スキルはもちろんのこと、事業計画、マーケティング、経理、法務など、事業運営に関わるあらゆるスキルが自然と身につきます。これは、会社の一員として働いているだけでは得られない貴重な経験です。まさに「自分」という会社を経営する、経営者としての視点が養われます。

【適性診断】あなたはどっち?個人営業に向いている人・向いていない人の特徴

個人営業は、誰にでもおすすめできる働き方ではありません。ここで、あなたが個人営業として成功しやすいタイプかどうか、セルフチェックしてみましょう。

個人営業で成功しやすい人の5つの特徴

特徴具体的な説明
高い自己管理能力がある人誰も見ていない場所でも、自分を律してスケジュール通りに行動できる。
結果に対して貪欲で、向上心が高い人常に自分のスキルを磨き、より高い成果と収入を目指し続けられる。
孤独に強く、精神的に自立している人困難な状況でも他責にせず、自分で解決策を見つけ出せる。
行動量とスピードに自信がある人フットワークが軽く、チャンスだと思ったらすぐに行動に移せる。
変化を楽しめる人市場やクライアントの状況変化を恐れず、むしろ楽しんで対応できる。

個人営業の選択を慎重に考えるべき人の3つの特徴

特徴具体的な説明
安定した収入と保証がないと不安な人収入の波に耐えられず、精神的に不安定になってしまう。
指示がないと動けない人自分で仕事を見つけたり、やり方を考えたりするのが苦手。
営業以外の細かい業務が極端に苦手な人経理や事務作業などを想像するだけで、強いストレスを感じる。
もし、成功しやすい人の特徴に多く当てはまるなら、あなたは個人営業として成功する素質を十分に持っていると言えるでしょう。

未経験から個人営業で成功するための5ステップ

「営業経験がないけど、挑戦してみたい」という方もいるでしょう。営業未経験からでも、正しいステップを踏めば個人営業として成功することは可能です。

STEP1:自分の強みを活かせる専門分野・商材を見極める

まずは「何を売るか」を決めます。これまでの職務経験や知識、興味関心を棚卸ししましょう。例えば、販売職の経験者なら顧客とのコミュニケーション能力を活かせるBtoCの高額商材、IT業界のエンジニアなら専門知識を活かせるSaaSやITツールなどが考えられます。自分が情熱を持って語れる、あるいは深い知識を持つ分野を選ぶことが、新規開拓成功の鍵となります。

STEP2:必須スキルを習得する

次に、個人営業として活動するために必要なスキルを習得します。まず習得すべきは、商談の進め方や提案力といった営業スキルです。次に、見込み客を効率的に見つけるためのマーケティング知識も欠かせません。さらに、確定申告などに必要な最低限の会計知識も必要になります。これらは書籍やオンライン講座、セミナーなどを活用して体系的に学びましょう。

STEP3:実績と人脈を作る(副業から始めるのがおすすめ)

いきなり会社を辞めて独立するのはリスクが高すぎます。まずは会社の仕事と並行して、副業として個人営業を始めてみることを強くおすすめします。クラウドソーシングサイトやフリーランス向けのエージェントに登録し、小さな案件からでも実績を積み重ねましょう。副業で月5万〜10万円程度を安定して稼げるようになれば、独立後の見通しも立ちやすくなります。

STEP4:事業計画と資金計画を立てる

独立の目処が立ったら、具体的な計画を立てます。どのようなサービスを、誰に、いくらで提供するのか、そして売上目標はいくらかといった事業計画を明確にしましょう。同時に、独立後、最低でも半年間は収入がなくても生活できるだけの生活費(運転資金)を準備する資金計画も不可欠です。この計画が、今後の活動の指針となります。

STEP5:開業手続きと案件獲得の準備を進める

最後に、独立に向けた具体的な手続きを進めます。まず、管轄の税務署に「開業届」を提出し、正式な個人事業主となります。それと並行して、独立直後からスムーズに仕事を開始できるよう、案件獲得の準備も進めましょう。副業で築いた人脈に加え、SNSでの発信を強化したり、営業代行のマッチングプラットフォームに登録したりしておくことが有効です。

継続して稼ぐために必須!個人営業で成果を出し続ける3つのコツ

独立はゴールではなく、スタートです。継続的に成果を出し、稼げる個人営業であり続けるためには、以下の3つのコツを実践してください。

コツ1:最新の営業ツール(SFA/CRM)を導入し、徹底的に効率化する

個人営業は一人で多くの業務をこなす必要があるため、テクノロジーを最大限に活用し、業務を効率化することが不可欠です。SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理)といったツールを導入しましょう。例えば、HubSpot CRMの無料版や、Salesforceといったツールを使えば、顧客情報、商談の進捗、タスク管理などを一元化でき、営業活動の質とスピードを飛躍的に向上させられます。

コツ2:信頼できる相談相手やメンターを見つける

孤独は個人営業の大敵です。行き詰まった時に客観的なアドバイスをくれたり、悩みを相談できたりする存在は非常に重要です。同業者のコミュニティに参加したり、SNSで積極的に交流したり、あるいは有料でコンサルティングをお願いできるメンターを見つけたりして、孤立しない環境を意識的に作りましょう。

コツ3:セルフブランディングを意識し、情報発信を怠らない

「あなただからお願いしたい」と言われる存在になるために、セルフブランディングは欠かせません。X(旧Twitter)やLinkedIn、ブログなどで、自分の専門分野に関する有益な情報を継続的に発信しましょう。これにより、あなた自身の信頼性が高まり、向こうから仕事の依頼が舞い込んでくる「プル型」の営業スタイルを確立できます。

【Q&A】個人営業に関するよくある質問

最後に、個人営業を検討する際によくある質問にお答えします。

Q. 個人営業の平均的な年収はどれくらいですか?

A. 一概には言えませんが、扱う商材やスキル、稼働時間によって大きく異なります。年収300万円程度の人もいれば、会社員のトップセールスを遥かに超える年収2,000万円以上を稼ぐ人もいます。完全に成果次第であり、上限も下限もないのが実態です。

Q. 営業経験が全くなくてもなれますか?

A. なれます。 ただし、本記事で紹介したように、いきなり独立するのではなく、まずは副業でスキルと実績を積むことから始めるのが成功への近道です。コミュニケーション能力に自信がある方は、適切なトレーニングを積むことで、経験者以上に活躍できる可能性も秘めています。

Q. 最初に必要な資格や届け出はありますか?

A. 特別な資格は必要ない場合がほとんどです。ただし、金融商品や不動産など、特定の商材を扱う場合は専門の資格が必須となります。手続きとしては、事業を開始する際に、管轄の税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」を提出する必要があります。

Q. 法人化(法人成り)するタイミングはいつが良いですか?

A. 法人化すると社会的信用が高まり、節税面でのメリットが大きくなる場合があります。一般的には、年間の課税所得が800万円〜1,000万円を超えたあたりが、法人化を検討する一つの目安と言われています。税理士などの専門家に相談しながら、最適なタイミングを見極めるのが良いでしょう。

まとめ

本記事では、個人営業のリアルな仕事内容から成功へのステップまでを解説しました。収入の不安定さなど「きつい」側面はありますが、それを上回る上限のない収入や自由な働き方は大きな魅力です。

成功の鍵は、勢いだけで独立しないこと。まずは副業で実績を積み、自分の強みを見極め、ITツールを活用するなど、着実な準備が成功への道を切り拓きます。この記事が、あなたのキャリアの可能性を広げ、新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。準備次第で、会社員では見られない景色があなたを待っています。

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