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No.212
更新日 2025年07月25日

Salesforce AppExchangeとは?使い方とおすすめ無料アプリ10選!

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「Salesforceを導入したけど、日本の複雑な帳票にもっと簡単に対応できないかな…」
「交換した大量の名刺、入力するのが面倒でSalesforceに登録しきれていない…」
「標準機能だけでは、あと一歩、業務にフィットしない…」

Salesforceを運用していると、このような「あと少し」の課題に直面することは少なくありません。しかし、その課題、諦める必要はありません。SalesforceにはAppExchangeという、あなたの会社だけの最強のSalesforce環境を構築するための、強力な武器が用意されています。

この記事では、「そもそもAppExchangeとは何か?」という基本から、具体的な使い方、そして「営業報告を楽にしたい」「顧客との連絡をスムーズにしたい」といった課題別に、明日から使えるおすすめのアプリまで、網羅的に解説します。

Salesforce AppExchangeとは?

AppExchangeを身近なものに例えるなら、スマートフォンの「App Store」や「Google Playストア」のビジネス版です。Salesforceと連携して使うことを前提に開発された、7,000以上もの(2025年時点)アプリケーションが公開されており、必要な機能を必要なだけ、Salesforceに追加インストールすることができます。

AppExchangeの3つのメリット

メリット1:標準機能の穴を埋め、日本の商習慣に対応できる

前述した「複雑な帳票出力」や「名刺管理」のように、日本のビジネスシーンで求められることの多い特定の業務要件に、ピンポイントで対応するアプリが豊富に揃っています。

メリット2:開発コストゼロで、高度な機能をすぐに追加できる

もし自社で同じような機能を開発しようとすれば、多大な時間と開発コストがかかります。AppExchangeなら、すでに完成された高品質なアプリをインストールするだけで、すぐに高度な機能を利用開始できます。無料のアプリも数多く存在します。

メリット3:信頼性が担保された、セキュアなアプリが豊富

AppExchangeで公開されている全てのアプリは、Salesforceによる厳格なセキュリティレビューをクリアしています。個人情報や顧客情報といった機密データを扱う上で、安心して利用できる信頼性の高さが大きなメリットです。

AppExchangeの基本的な使い方【3ステップ】

では、実際にAppExchangeをどう使えば良いのでしょうか。アプリを探してからインストールするまでの基本的な流れを3つのステップで解説します。

Step1: アプリの探し方(キーワード検索とカテゴリ活用)

AppExchangeのサイトにアクセスし、まずはキーワードで検索してみましょう。「名刺管理」「帳票」といった具体的な課題や、「無料」「営業支援」といったキーワードで探すのが一般的です。また、「営業」「カスタマーサービス」といったカテゴリや、「業界別」で絞り込んで探すことも可能です。

Step2: アプリ詳細ページのチェックポイント(レビュー、提供元、最終更新日)

気になるアプリを見つけたら、詳細ページを必ずチェックしましょう。特に重要なのは以下の3点です。

レビュー

他のユーザーの評価やコメントは、アプリの品質を判断する上で非常に参考になります。

提供元

どのような企業が提供しているアプリなのかを確認します。

最終更新日

定期的にアップデートされているかを確認します。長期間更新されていないアプリは、最新のSalesforceのバージョンに対応していない可能性があるため注意が必要です。

Step3: インストールと権限設定の基本

インストールしたいアプリが決まったら、「今すぐ入手」ボタンをクリックします。インストール先の環境(本番環境か、テスト用のSandboxか)を選択し、画面の指示に従って進めます。その際、「どのプロファイルのユーザーに、このアプリの利用を許可するか」といった権限設定を行う必要があります。

【課題別】業務を劇的に効率化する!おすすめAppExchangeアプリ10選

ここでは、多くの企業が抱える共通の課題別に、業務を劇的に効率化するおすすめのアプリをカテゴリごとにご紹介します。
※紹介するアプリ名はあくまで一例です。

《営業報告・事務作業の効率化》におすすめのアプリ3選

例1:【帳票出力】日本の複雑な帳票をワンクリックで作成

項目内容
課題Salesforceのデータを使って、見積書や請求書、納品書などをExcelやPDFで簡単に出力したい。
解決策帳票出力アプリを導入すれば、Salesforce上のボタン一つで、あらかじめ設定したフォーマットの帳票を自動で作成できます。
手作業による転記ミスや、フォーマットのばらつきを防ぎます。(例: SVF Cloud for Salesforce, OPROARTSなど)

例2:【名刺管理】スキャンするだけで顧客情報を自動入力

項目内容
課題交換した名刺の情報を手入力するのが面倒で、データが活用されていない。
解決策名刺管理アプリを使えば、スマートフォンで名刺を撮影するだけで、社名や氏名、役職などをAI-OCRが読み取り、Salesforceに顧客情報として自動で登録してくれます。(例: SmartVisca, Sansanなど)

例3:【カレンダー連携】Google/Outlookカレンダーと双方向同期

項目内容
課題Salesforceの活動予定と、普段使っているGoogleカレンダーやOutlookカレンダーを別々に登録するのが二度手間で面倒。
解決策カレンダー連携アプリを導入すれば、双方の予定が自動で同期されます。
Salesforceで登録した訪問予定が、自動でGoogleカレンダーにも反映されるため、スケジュール管理が格段に楽になります。

《顧客コミュニケーション強化》におすすめのアプリ3選

例4:【CTI連携】電話着信時に顧客情報を自動ポップアップ

項目内容
課題お客様から電話があった際に、名前を聞いてからSalesforceで検索するのが手間。
解決策CTI(Computer Telephony Integration)連携アプリを使えば、電話の着信と同時に、発信者番号から顧客情報を特定し、Salesforceの画面に自動でポップアップ表示させることができます。

例5:【SMS送信】重要な連絡を高い開封率で届ける

項目内容
課題メールではなかなか見てもらえない重要なアポイントのリマインドなどを、確実に届けたい。
解決策SMS送信アプリを導入すれば、Salesforceから直接、顧客の携帯電話番号宛にSMS(ショートメッセージ)を送信できます。
メールに比べて圧倒的に高い開封率が期待できます。

例6:【オンライン商談連携】商談履歴を自動で活動記録に

項目内容
課題ZoomやTeamsでのオンライン商談の録画URLや参加者情報を、手作業でSalesforceに記録している。
解決策オンライン商談ツール連携アプリを使えば、商談が終了すると、その録画データや議事録などが自動でSalesforceの活動履歴に紐づけられます。

《データ活用・可視化》を加速させるおすすめアプリ2選

例7:【地図連携】顧客情報を地図上にマッピングし、効率的な訪問計画を立案

項目内容
課題担当エリアのどの顧客に、どの順番で訪問すれば効率的か、勘に頼っている。
解決策地図連携アプリは、Salesforce上の顧客情報を地図上にプロットしてくれます。
訪問ルートの最適化や、近隣の未訪問顧客の発見などに役立ちます。

例8:【データクレンジング】重複データを自動で検出し、名寄せを効率化

項目内容
課題「(株)ABC」と「株式会社ABC」など、表記ゆれによる重複データが多く、正確な顧客データが管理できていない。
解決策データクレンジングアプリは、このような重複データをルールに基づいて自動で検出し、統合(名寄せ)する作業を支援してくれます。

《その他》まず試したい!便利な無料アプリ2選

例9:【ToDo管理】チームのタスクを見やすく管理

項目内容
課題Salesforce標準のToDo管理をもっと視覚的に、カンバン形式などで管理したい。
解決策無料のToDo管理アプリを導入すれば、チームや個人のタスクの進捗状況を、より直感的に把握できるようになります。

例10:【簡易アンケート】顧客満足度を手軽に計測

項目内容
課題商談後やサポート対応後に、手軽にお客様の満足度を測りたい。
解決策無料の簡易アンケートアプリを使えば、簡単なアンケートフォームを作成し、顧客に送付、回答をSalesforceに記録するといったことが可能になります。

AppExchangeアプリ導入で失敗しないための3つの注意点

便利なAppExchangeですが、やみくもに導入すると失敗することもあります。成功のための3つの注意点をご紹介します。

注意点1:目的を明確にする(多機能なアプリに惑わされない)

「このアプリは多機能で便利そうだ」という理由だけで導入するのは危険です。「自社の〇〇という課題を解決するために、この機能が必要だ」というように、必ず目的を明確にしてからアプリを選定しましょう。

注意点2:レビューと最終更新日を必ず確認する(メンテナンスされているか)

前述の通り、他のユーザーのレビューは非常に重要です。また、長期間更新が止まっているアプリは、セキュリティ上のリスクや、最新のSalesforce環境で正常に動作しない可能性があります。最終更新日は必ず確認しましょう。

注意点3:本番環境へのインストールは慎重に(まずはSandboxでのテストを推奨)

新しいアプリをいきなり全社で利用している本番環境にインストールするのはリスクを伴います。まずは、本番環境と同じ設定をコピーしたテスト環境である「Sandbox」にインストールし、既存の機能に影響が出ないか、想定通りに動作するかを十分に検証することをお勧めします。

よくある質問(Q&A)

Q. インストールしたアプリをアンインストールするには?

A. Salesforceの「設定」メニューから、「インストール済みパッケージ」を選択すると、インストールされているアプリの一覧が表示されます。そこからアンインストールしたいアプリを選択し、アンインストールを実行できます。ただし、アンインストールすると、そのアプリに関連するデータも削除される場合があるため、事前にデータのバックアップなどを検討し、慎重に行ってください。

Q. 有料アプリの支払い方法は?

A. 支払い方法はアプリの提供元によって異なります。多くの場合、クレジットカードでの支払いや、提供元からの請求書払いに対応しています。詳細は各アプリの詳細ページや、提供元のウェブサイトでご確認ください。

Q. 欲しい機能のアプリが見つからない場合、自社で開発できますか?

A. はい、可能です。Salesforce Platformという開発基盤を使って、自社独自のアプリケーションを開発することができます。また、Salesforceのパートナー企業に依頼して、要件に合わせたアプリを開発してもらうことも一般的です。まずはAppExchangeで類似のアプリがないかを徹底的に探し、それでも見つからない場合の選択肢として検討すると良いでしょう。

まとめ

本記事では、AppExchangeの基本から、具体的な使い方、課題別のおすすめアプリ、そして導入の注意点までを網羅的に解説しました。

AppExchangeは、単なる追加機能の置き場ではありません。それは、あなたの会社のビジネスを深く理解し、その成長に合わせてSalesforce自体を進化させていくための、強力なエコシステムです。

標準機能という「既製服」に自社の業務を合わせるのではなく、AppExchangeという「オーダーメイドの素材」を使って、自社に完璧にフィットした「最強のビジネススーツ」を仕立て上げる。そんなイメージで、ぜひAppExchangeの世界を探索してみてください。あなたのSalesforceの可能性は、まだまだ無限に広がっています。

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