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更新日 2025年08月25日

SalesforceとSlackの連携方法を徹底解説!設定方法から部署別活用事例まで

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多くの企業で導入されているSalesforceとSlack。この二つのツールを連携させることで、これまで手動で行っていた報告業務や情報共有を自動化し、チーム全体の生産性を向上させることが可能です。

本記事では、SalesforceとSlackの連携によって何ができるのか、どのようなメリットがあるのかを分かりやすく解説します。さらに、初心者の方でも迷わずに設定できるよう、具体的な設定手順をステップバイステップでご紹介します。

SalesforceとSlack連携がもたらす3つの主なメリット

まず、SalesforceとSlackを連携させることで得られる代表的な3つのメリットをご紹介します。これらのメリットを理解することで、自社でどのように活用できるかイメージしやすくなるでしょう。

メリット1: Salesforceの更新情報をリアルタイムで共有し、確認漏れを防ぐ

営業担当者が新しい商談を作成したり、フェーズを更新したりした際、その都度Slackで報告するのは手間がかかります。報告が漏れたり、遅れたりすることで、チーム内の認識にズレが生じることも少なくありません。

SalesforceとSlackを連携すれば、Salesforce上の重要な更新(新規商談の作成、フェーズの変更、ケースの登録など)を、指定したSlackチャンネルにリアルタイムで自動通知できます。これにより、関係者は常に最新情報を把握でき、確認漏れや認識の齟齬を防ぐことが可能になります。

メリット2: Slackから直接Salesforceを操作し、入力の手間を削減

通常、Slackで会話している中でSalesforceの情報が必要になった場合、一度Salesforceを開いて検索し、またSlackに戻ってくる…という手間が発生します。

しかし、連携機能を使えば、Slackの画面から離れることなく、コマンド一つでSalesforce内の顧客情報や商談データを検索・表示できます。さらに、簡単な情報であればSlack上から直接Salesforceのレコードを更新することも可能です。これにより、ツール間を行き来する時間と入力の手間が大幅に削減され、本来の業務に集中できます。

メリット3: 部署を横断したスムーズな情報連携で、意思決定を迅速化

例えば、営業担当者が受注した大型案件について、すぐにカスタマーサポート部門や開発部門に情報を共有したい場合、従来はメールや個別のチャットで連絡する必要がありました。

SalesforceとSlackを連携すれば、受注確定の通知を関係部署のチャンネルに自動で飛ばすことができます。これにより、営業、カスタマーサポート、開発といった部署の垣根を越えた情報共有がスムーズになり、全社的な意思決定のスピードを加速させます。

SalesforceとSlack連携の具体的な設定手順

ここからは、実際にSalesforceとSlackを連携させるための設定手順を、4つのステップで解説します。専門知識は不要ですので、画面の指示に従って一つずつ進めていきましょう。

STEP1: 事前準備

連携設定をスムーズに進めるために、まずご自身のSalesforceとSlackのアカウントに必要な権限があるかを確認してください。Salesforce側ではシステム管理者権限(または「アプリケーションのカスタマイズ」「ユーザの管理」権限)、Slack側ではワークスペースの管理者またはオーナー権限が必要です。もし権限がない場合は、社内の情報システム担当者や管理者に問い合わせましょう。

STEP2: Salesforce側の設定

まず、Salesforce側でSlackとの連携を許可する設定を行います。

1. Salesforceにログインし、画面右上の歯車アイコンから [設定] をクリックします。

2.画面左側のクイック検索ボックスに「Slack」と入力し、[Slackアプリケーション設定] を選択します。

3.利用規約のチェックボックスにチェックを入れ、[Slack を有効化] ボタンをクリックします。

4.表示される各種設定項目にチェックを入れ、[保存] をクリックすれば、Salesforce側の基本設定は完了です。

STEP3: Slack側の設定|Salesforceアプリのインストールと連携

次に、SlackのワークスペースにSalesforceアプリを追加して、Salesforceアカウントと連携させます。

1.Slackを開き、左側のサイドバーから [その他] > [App] をクリックします。

2.Appディレクトリの検索窓に「Salesforce」と入力し、[Salesforce] アプリを選択後、[Slack に追加] ボタンをクリックします。

3.ブラウザで表示される許可画面で[許可] をクリックします。

4.続いて、Salesforceアカウントとの連携画面で[Connect to Salesforce] をクリックし、Salesforceにログインします。

5.「アクセスを許可しますか?」と表示されたら、[許可] をクリックします。

STEP4: 動作確認|テスト通知の送信

最後に、連携が正常に動作するか確認しましょう。Slackの任意のチャンネルで/salesforceと入力し、表示される指示に従ってテスト通知を設定します。例えば「商談のフェーズが受注になったら通知する」と設定し、Salesforceで実際に操作を行ってみましょう。指定したSlackチャンネルに通知が届けば、設定はすべて成功です。

【部署別】Salesforce・Slack連携活用シナリオ

設定が完了したら、いよいよ本格的な活用です。ここでは、部署別に具体的な活用シナリオを表形式でご紹介します。自社の業務に当てはめて、導入後の姿をイメージしてみてください。

部署活用シナリオ(こんな通知を自動化)期待される効果
営業部門新規商談の作成や、商談フェーズが「交渉」や「受注」に進んだことをチームチャンネルに通知する。案件進捗のリアルタイム把握、チーム内での適切なアドバイスや協力体制の構築、受注確度の向上。
カスタマーサポート部門新規ケース(問い合わせ)が登録されたら、内容と優先度をサポートチームのチャンネルに即時通知する。担当者の迅速な対応開始、回答時間の短縮、チーム全体でのナレッジ共有による問題解決力の向上、顧客満足度の向上。
マーケティング部門Webフォームなどから新規リード(見込み客)が登録されたら、インサイドセールスチームのチャンネルに通知する。リードへの即時アプローチが可能になり、商談化率の向上が期待できる。
開発部門顧客から製品への要望や不具合報告(特定のキーワードを含むケース)が登録されたら、開発チャンネルに通知する。顧客の生の声が開発者に直接届き、製品改善の優先順位付けや開発計画に活かせる。
経理部門見積書や経費精算の承認申請がSalesforce上で行われたら、承認者のチャンネルやDMに通知する。承認漏れや対応遅れを防ぎ、バックオフィス業務の停滞をなくし、月次処理などを円滑化する。
人事部門候補者の選考ステップ(書類選考、面接など)が進むたびに、採用関係者のチャンネルに通知する。関係者間のスムーズな情報共有、迅速な日程調整や評価のすり合わせ、採用体験の向上。
経営層Salesforceの重要レポート(売上、受注件数など)を、毎週月曜の朝などに経営層チャンネルへ定時投稿する。Salesforceに都度ログインせずとも重要指標を把握でき、データに基づいた迅速な意思決定を支援する。

【Q&A】SalesforceとSlack連携に関するよくある質問

最後に、連携を検討する際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q1. 連携に追加費用はかかりますか?

A. いいえ、SalesforceとSlackの標準機能として提供されているため、連携自体に追加費用はかかりません。ただし、連携には各ツールで特定の利用プランが必要になる場合があります。

Q2. 連携に必要なSalesforceとSlackのプランは何ですか?

A. 連携機能を利用するためには、一般的に以下のプランが必要です(2025年8月時点)。

ツール推奨されるプラン・エディション
SalesforceEnterprise Edition 以上
Slack有料プラン(プロ、ビジネスプラス、Enterprise Gridのいずれか)

※無料プランでは連携できませんのでご注意ください。最新の要件は、必ずSalesforceおよびSlackの公式ドキュメントでご確認ください。

Q3. 通知が届かない時のチェックポイントは?

A. 通知が届かない場合、以下の点を確認してみてください。

  • SalesforceとSlackの連携設定は有効になっていますか?
  • 通知のトリガー条件や通知先チャンネルの設定は正しいですか?
  • SlackチャンネルにSalesforceアプリが招待されていますか? (/invite @Salesforce で確認できます)
  • Salesforce側のユーザ権限は適切に設定されていますか?
  • Slackのチャンネルやアプリの通知がミュートになっていませんか?

Q4. 連携を解除する方法は?

A. 連携の解除は、Slack側とSalesforce側の両方で設定が必要です。まずSlackのアプリ設定画面からSalesforceとの接続を解除し、次にSalesforceの設定画面でSlack連携を無効化します。

まとめ

本記事では、SalesforceとSlackを連携させるメリットから、具体的な設定手順、そして部署別の詳細な活用シナリオまで幅広く解説しました。

この連携は、日々の報告・確認・入力といった定型業務を自動化し、チームが本来注力すべき業務に時間を使うための有効な手段です。リアルタイムな情報共有、ツール間移動の手間削減、部署を越えたスムーズな連携は、チーム全体の生産性を大きく向上させるでしょう。

この記事を参考に、ぜひあなたのチームでもSalesforceとSlackの連携を実現し、業務効率の改善を実感してください。

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