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No.98
更新日 2025年08月29日

「営業研修は意味ない」は本当?成果に繋がる研修と"無駄になる研修"の決定的な違い

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「若手の営業力が伸び悩んでいる」「OJTだけでは限界を感じる」。企業の成長を支える営業部門の強化は、多くの担当者様が抱える共通の課題です。しかし、数多ある営業研修の中から自社に最適なものを選ぶのは至難の業。研修選びの失敗は、コストと時間の大きな損失に繋がります。

本記事では、2025年の最新情報に基づき、本当に成果の出る営業研修だけを厳選。目的別のおすすめサービスから、失敗しないための5つの選定ポイント、効果を最大化するコツまで、専門家が網羅的に解説します。

営業研修の主な目的

営業研修の目的は、単にスキルを教えることだけではありません。企業のフェーズや課題によって様々ですが、主に以下の4つに大別されます。

営業力の標準化と底上げ

個人の経験や勘に頼りがちな営業活動を、組織としての「勝ちパターン」に標準化します。これにより、一部のトップセールスに依存する体制から脱却し、チーム全体の営業成績を安定的に向上させることができます。

新人・若手社員の早期戦力化

社会人としての基礎から営業の基本プロセスまでを体系的に学ぶことで、新入社員や若手社員が自信を持って現場に出られるようになります。これは早期離職を防ぎ、成長スピードを加速させる効果が期待できます。

新しい営業手法への対応

インサイドセールスやオンライン商談、SNSを活用したソーシャルセリングなど、時代とともに変化する営業手法に対応できるスキルを習得し、市場の変化に迅速に対応できる、柔軟な営業組織を構築します。

営業マインドの醸成とモチベーション向上

「営業とは何か」という本質的な役割や仕事の意義を再確認し、社員のプロ意識を育みます。また、成功体験の共有や客観的なフィードバックの機会は、モチベーションの維持・向上に繋がります。

研修によって得られる具体的な効果とは?

適切な目的設定のもとで営業研修を実施することで、企業は以下のような具体的な効果を期待できます。

期待できる効果詳細
売上・利益の向上商談化率、受注率、顧客単価の向上により、直接的な業績アップに繋がります。
顧客満足度の向上顧客の課題解決に寄り添う提案スキルが向上し、長期的な信頼関係を構築できます。
属人化の解消営業ノウハウが組織の資産として蓄積・共有され、誰でも一定水準の成果を出せるようになります。
離職率の低下スキルアップによる自信や成功体験が、仕事へのやりがいやエンゲージメントを高めます。
採用競争力の強化「充実した研修制度」は、優秀な人材にとって魅力的な要素となり、採用活動で有利に働きます。

営業研修の主な種類と対象者(階層別)

営業研修は、対象となる社員の経験や役職によって、求められる内容が大きく異なります。ここでは、階層別に代表的な研修の種類をご紹介します。

新人・若手社員向け研修(~3年目)

社会人経験の浅い新人や若手社員には、営業活動の土台となる基礎知識とスキルの習得が最優先課題です。研修の目的は、営業の全体像を理解し、一人で基本的な営業活動ができるようになること、そしてビジネスマナーと営業マインドを定着させることにあります。
主な研修内容としては、名刺交換や電話応対、メール作成といった
ビジネスマナーから、アポイント獲得、初回訪問、ヒアリング、提案、クロージングに至る営業の基本プロセス、さらには自己紹介や商品・サービス説明のロールプレイング報告・連絡・相談(報連相)の徹底などが含まれます。

中堅社員向け研修(4年目~)

ある程度の経験を積み、自己流の営業スタイルが確立してくる中堅社員には、ワンランク上のスキルを身につけ、成果を安定させるための研修が有効です。ここでの目的は、営業成績の伸び悩みを打破してトップセールスを目指すことや、後輩指導のスキルを身につけることです。
主な内容として、
ロジカルシンキング課題発見・解決スキル高度な交渉術プレゼンテーションスキルソリューション営業アカウントプランニングといった専門的なスキルに加え、OJT指導や後輩育成の基本についても学びます。

管理職・マネージャー向け研修

プレイングマネージャーや営業部門の責任者には、個人のスキルだけでなく、チーム全体で成果を最大化するためのマネジメントスキルが求められます。研修の目的は、強い営業組織を構築し、目標達成に導くリーダーシップとマネジメント能力を習得することです。
営業戦略の立案KGI/KPI設定と進捗管理部下の動機付けやコーチング、フィードバック手法営業パイプライン管理、そしてチームビルディングや組織開発といった、より高度で戦略的な内容が中心となります。

営業研修で学べる主な内容

営業研修のプログラムは多岐にわたります。ここでは、習得したいスキルや目的に応じて、どのような内容が学べるのかを具体的に見ていきましょう。

営業の基本スキル

すべての営業担当者にとって必須となる土台部分です。特に新人研修で重点的に扱われます。顧客に不快感を与えず、信頼されるためのビジネスマナー(身だしなみ、挨拶、言葉遣い、電話応対、メールの書き方など)や、営業職としての心構えである営業マインド(目標達成意欲、顧客志向、プロフェッショナル意識など)を醸成します。

専門スキル

営業プロセスの各段階で求められる、より実践的なテクニックです。顧客の潜在ニーズを引き出す商談・交渉術(SPIN話法、反論処理など)、相手に「伝わる」プレゼンテーション(資料作成、ストーリー構成、話し方)、そして顧客の最終的な意思決定を後押しするクロージングの技術などを学びます。

最新の営業手法

市場の変化に対応するための、新しい営業スタイルです。電話やWeb会議ツールを活用するインサイドセールス、MAやSFA/CRMといったツールを駆使するデジタルセールス、特定の大口顧客と長期的な関係を築くアカウント営業など、戦略的で効率的なアプローチを習得します。

営業研修の実施形態

研修の実施形態は、大きく「オンライン」「オフライン(集合研修)」「ハイブリッド」の3つに分けられます。それぞれの特徴を理解し、自社の状況に合った形式を選びましょう。

オンライン研修(eラーニング・Web会議形式)

インターネットを通じて、時間や場所を選ばずに受講できる形式です。

メリット

会場費や交通費などのコストを削減でき、全国どこからでも参加可能です。eラーニング形式なら、理解できるまで何度も繰り返し学習できる点も利点です。

デメリット

受講者の主体性に委ねられる部分が大きく、モチベーションの維持が難しい場合があります。また、複雑なロールプレイングなど実践的なスキルの習得には限界があり、受講者同士の連帯感も生まれにくい傾向があります。

オフライン研修(集合研修)

特定の会場に受講者が集まって行われる、従来ながらの研修形式です。

メリット

研修に集中できる環境で、高い没入感が得られます。グループワークやロールプレイングを通じて実践的なスキルが身につきやすく、受講者同士や講師とのコミュニケーションが活発になることで一体感が醸成されます。

デメリット

会場費や交通費、移動時間といったコストと時間の負担が大きくなります。また、全員のスケジュール調整が必要で、開催場所が都市部に集中しがちなため地方の社員が参加しにくいという制約もあります。

ハイブリッド研修

オンラインとオフラインを組み合わせた形式です。例えば、基礎知識はeラーニングで事前に学び、実践的な演習は集合研修で行う、といった活用が可能です。両者の利点を享受できる一方で、運営が複雑になるという側面もあります。

【2025年最新】おすすめの営業研修サービス・会社20選

ここからは、数ある営業研修サービスの中から、特におすすめの20社を「オンライン完結型」「実績豊富な大手」「特定スキル特化型」の3つのカテゴリに分けてご紹介します。

営業研修サービス比較一覧表

会社名特徴研修形式費用感おすすめの企業
【オンライン完結型】
Schoo for Business8,000本以上の動画が見放題。生放送授業も充実。オンライン月額1,650円/人~幅広い層に低コストで研修を提供したい企業
Udemy for Business最新ITスキルから営業まで。世界中の専門家が講師。オンライン要問い合わせ最先端のスキルをいち早く取り入れたい企業
株式会社アルーeラーニングとライブ研修を組み合わせ、行動変容を促す。オンライン/オフライン要問い合わせ研修効果の定着を重視する企業
TORiX株式会社インサイドセールスに特化。実践的なノウハウが豊富。オンライン/オフライン要問い合わせインサイドセールス部門を立ち上げたい/強化したい企業
株式会社アイ・コミュニケーション10万人のビジネスメールを添削。メール営業に強み。オンライン/オフライン要問い合わせメールでのアポ獲得率や返信率を高めたい企業
【実績豊富な大手】
株式会社キーエンス自社の高収益を支える営業ノウハウを体系化。オフライン要問い合わせ営業の仕組み化、標準化を目指す企業
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ60年以上の歴史と実績。人材育成のプロ集団。オンライン/オフライン公開講座:5万円~階層別研修など、体系的な人材育成をしたい企業
パーソル総合研究所科学的なアプローチで営業課題を可視化・解決。オンライン/オフライン要問い合わせデータに基づいた論理的な営業組織を作りたい企業
株式会社インソース年間受講者数50万人以上。公開講座の種類が豊富。オンライン/オフライン公開講座:3万円~まずは少人数から研修を試してみたい企業
SMBCコンサルティング株式会社SMBCグループの信頼性。金融・財務知識も学べる。オンライン/オフライン公開講座:3万円~財務諸表を読み解くなど、提案力を高めたい企業
株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)通信教育から研修まで。自己啓発支援にも強み。オンライン/オフライン要問い合わせ研修と自己啓発を連動させたい企業
株式会社ラーニングエージェンシー定額制研修サービス「Biz CAMPUS」が人気。オンライン/オフライン定額制:要問い合わせ年間を通じて継続的に研修を実施したい企業
株式会社セールスアカデミー中小企業に特化した営業研修を提供。オフライン要問い合わせ中小企業ならではの課題を解決したい企業
アチーブメント株式会社「選択理論」を基にした目標達成プログラムに定評。オンライン/オフライン公開講座:10万円~営業担当者のマインドセットやモチベーションを強化したい企業
株式会社産労総合研究所70年以上の歴史。労務管理の視点も踏まえた研修。オフライン公開講座:4万円~コンプライアンス意識も高めたい企業
【特定スキル特化型】
株式会社即決営業「即決」にこだわり、短期間での成果向上を目指す。オンライン/オフライン要問い合わせ短期集中でクロージング力を劇的に高めたい企業
株式会社セレブリックス25年間で1,200社以上の営業支援実績。実践重視。オンライン/オフライン要問い合わせ営業代行で培ったリアルなノウハウを学びたい企業
株式会社マーキュリッチプレゼンテーション研修に特化。説得力を高める。オンライン/オフライン要問い合わせ大規模なコンペや役員プレゼンの勝率を上げたい企業
株式会社営業ハックLINEを活用した営業など、新しい手法に強い。オンライン要問い合わせ若手層へのアプローチやSNS活用を強化したい企業
アイディール・リーダーズ株式会社共感性や信頼関係構築を重視したリーダーシップ研修。オンライン/オフライン要問い合わせ顧客と長期的な関係を築くアカウント営業を強化したい企業

※費用はあくまで目安です。最新の情報は各社公式サイトにてご確認ください。

【オンライン完結型】おすすめ5選

時間や場所の制約を受けず、コストを抑えたい企業におすすめのサービスです。

  1. Schoo for Business:圧倒的なコンテンツ量と低コストが魅力。営業スキルだけでなく、ビジネス基礎やITスキルなど、幅広い学びを提供できます。
  2. Udemy for Business:世界中の最先端の知識が学べるプラットフォーム。変化の速い業界で、常に新しいスキルをキャッチアップしたい企業に最適です。
  3. 株式会社アルー:オンラインでも「やりっぱなし」にさせない仕組みが秀逸。学習の定着と行動変容までを重視するならここです。
  4. TORiX株式会社:インサイドセールスの第一人者、高橋浩一氏が代表。理論と実践を兼ね備えた質の高い研修が受けられます。
  5. 株式会社アイ・コミュニケーション:メールでの営業に特化。文章一つで成果が大きく変わることを実感できる、実践的な研修です。

【実績豊富な大手】おすすめ10選

体系的なプログラムと長年の実績に裏打ちされた、信頼性の高いサービスです。

  1. 株式会社キーエンス:驚異的な営業利益率を支える営業ノウハウを直接学べる貴重な機会。営業の仕組み化を目指すなら筆頭候補です。
  2. 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ:人材育成のリーディングカンパニー。階層別の課題に的確に応えるプログラムが豊富に揃っています。
  3. パーソル総合研究所:調査・研究機関としての知見を活かした、データドリブンな研修が特徴。感覚論ではない、科学的な営業組織を目指せます。
  4. 株式会社インソース:公開講座のラインナップが日本最大級。1名からでも参加しやすく、様々なテーマを試せるのが魅力です。
  5. SMBCコンサルティング株式会社:金融機関としてのバックボーンを活かし、財務的な視点を取り入れた提案力強化研修に定評があります。
  6. 株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM):手帳や通信教育でも知られており、個人の成長を長期的な視点でサポートするプログラムが充実しています。
  7. 株式会社ラーニングエージェンシー:1人あたりの年間費用で受け放題になる定額制サービスが人気。教育コストを平準化したい企業におすすめです。
  8. 株式会社セールスアカデミー:大手とは異なる、中小企業特有の「人・モノ・カネ」の課題に寄り添った研修を提供してくれます。
  9. アチーブメント株式会社:スキルやテクニック以前の「あり方」を重視。社員の内発的動機付けを促し、自走する組織を作りたい場合に最適です。
  10. 株式会社産労総合研究所:営業活動におけるコンプライアンスやハラスメント防止など、リスク管理の側面も強化できる研修が特徴です。

【特定スキル特化型】おすすめ5選

特定の課題解決やスキル習得にフォーカスしたい企業におすすめの、専門性の高いサービスです。

  1. 株式会社即決営業:とにかく「成果」にコミット。営業担当者のマインドを大きく変え、短期間で受注率を高めたい場合に有効な選択肢となります。
  2. 株式会社セレブリックス:営業代行の現場で磨かれた「生きたノウハウ」が最大の強み。机上の空論ではない、今日から使える実践的なスキルが学べます。
  3. 株式会社マーキュリッチ:プレゼンは営業の勝敗を分ける重要な局面。ここ一番での説得力を高め、大型案件の受注を狙う企業におすすめです。
  4. 株式会社営業ハック:Z世代など若手営業担当者の育成や、SNSを活用した新しい営業アプローチを取り入れたい場合にフィットします。
  5. アイディール・リーダーズ株式会社:モノが売れない時代に重要となる「共感」や「信頼」を軸にした営業スタイルを学び、顧客との長期的な関係構築を目指します。

失敗しない営業研修の選び方【5つのチェックポイント】

数多くのサービスの中から、本当に自社に合った研修を選ぶためには、どのような点に気をつければよいのでしょうか。ここでは、担当者様が必ず押さえるべき5つのチェックポイントをご紹介します。

1. 研修の目的・ゴールを明確にする

まず「なぜ研修を行うのか?」を突き詰めて考えましょう。「若手の離職率が高い」「オンライン商談の受注率が低い」「マネージャーの育成が急務」など、具体的な課題を洗い出し、研修によって「どのような状態になりたいのか」というゴール(KGI/KPI)を設定することが、研修選びの最も重要な第一歩です。

2. 自社の課題と研修内容が合っているか

設定した目的・ゴールと、研修会社の提供するプログラム内容が一致しているかを確認します。単に有名な研修というだけで選ぶのは禁物です。自社の商材(有形/無形、高額/低額)、営業スタイル(新規開拓/ルートセールス)、顧客層などを考慮し、カスタマイズが可能かどうかも確認しましょう。

3. 講師の実績や専門性は十分か

研修の質は講師で決まると言っても過言ではありません。講師の経歴(どのような業界で、どのような営業実績を上げてきたか)や、指導実績、専門分野などを必ず確認しましょう。可能であれば、事前の打ち合わせや体験セミナーで、講師の話し方や人柄を直接確認することをおすすめします。

4. 研修後のフォローアップ体制は整っているか

研修は実施して終わりではありません。学んだことを現場で実践し、定着させるための仕組みが不可欠です。研修後に、理解度を確認するテストやレポート、定期的なオンライン面談やコーチング、上司を巻き込んだ実践報告会、eラーニングによる復習コンテンツの提供といったフォローアップがあるかを確認しましょう。

5. 費用対効果は見合っているか

研修費用は安くありません。支払うコストに対して、どれだけのリターン(売上向上、離職率低下など)が見込めるかを慎重に検討する必要があります。複数の研修会社から見積もりを取り、料金体系(パッケージ料金か、カスタマイズによる追加費用はあるかなど)を詳細に比較検討しましょう。助成金を活用できる場合もあるため、合わせて確認が必要です。

営業研修の費用相場

営業研修の費用は、形式や内容、期間によって大きく変動します。ここでは、大まかな費用感を掴むための相場をご紹介します。

研修形式別の費用相場

研修形式費用相場特徴
公開講座(集合研修)1日数万円~15万円程度 / 1人あたり複数企業から参加者が集まる形式で、1名からでも参加しやすい。
講師派遣型(一社研修)15万円~50万円以上 / 1日あたり自社の課題に合わせて内容をカスタマイズでき、参加人数が多いほど1人あたりのコストは割安になる。
オンライン研修eラーニング形式:月額数千円~
ライブ研修形式:講師派遣型と同等かやや安価
インターネットを利用した研修。録画された動画で学ぶeラーニング形式と、リアルタイムで実施するライブ形式がある。

料金体系の種類

料金体系は、予め決められたカリキュラムで提供され料金が明確な「パッケージ型」と、企業の課題に合わせて内容をオーダーメイドで設計する「カスタマイズ型」に大別されます。後者は費用が高くなる傾向がありますが、その分、研修効果を高めることが期待できます。

営業研修の効果を最大化するためのポイント

高額な費用をかけて研修を導入しても、やり方次第でその効果は大きく変わってしまいます。研修効果を最大化するために、研修の「前」と「後」にやるべきことを押さえておきましょう。

目的の共有と動機付け

研修を成功させるには、事前の準備が重要です。まず、なぜこの研修を受けるのか、会社として何を期待しているのかを、上司から受講者へ具体的に伝えます。これにより、受講者は「やらされ感」ではなく、当事者意識を持って研修に臨むことができます。また、研修内容に関連する事前課題(例: 自身の営業課題の洗い出し)などを課すことで、研修当日の学びの質をさらに高めることが可能です。

実践の場の提供とフィードバック

研修で学んだ知識やスキルを定着させるには、実践と振り返りのサイクルが不可欠です。研修で学んだことを、いつ、どの場面で実践するのか、具体的な行動目標を本人と上司で一緒に設定します。そして、その実践に対して上司が定期的に確認し、フィードバックを行います。OJTと研修を連動させることがスキル定着の鍵となります。さらに、研修後に成果が出た社員の事例を部署内や社内全体で共有する場を設けることも、他の社員のモチベーション向上に繋がり、組織全体の学習意欲を高める上で効果的です。

【Q&A】営業研修に関するよくある質問

最後に、営業研修に関して担当者様からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 営業研修は「意味ない」と聞きますが、本当ですか?

A. やり方次第で「意味なく」なってしまうのは事実です。 研修が意味をなさなくなる主な原因として、目的が不明確なまま導入してしまうこと、自社の現状や受講者のレベルに合わない内容であること、そして研修後のフォローがなく「やりっぱなし」になってしまうことが挙げられます。本記事で解説した「失敗しない選び方」や「効果を最大化するポイント」を実践すれば、「意味のある」研修にすることは十分に可能です。

Q. 研修に使える助成金や補助金はありますか?

A. あります。 代表的なものに、厚生労働省が管轄する「人材開発支援助成金」があります。これは、従業員の職業能力開発を計画的に行う事業主を支援する制度で、営業研修も対象となる場合があります。制度の詳細は頻繁に更新されるため、最新の情報を厚生労働省のホームページや、管轄の労働局で確認することをおすすめします。

Q. 自社で研修を内製化(インハウス化)するメリット・デメリットは?

A. 自社のトップセールスやマネージャーが講師となって研修を行う「内製化」には、メリットとデメリットの両方があります。

メリット

自社の実情に即した実践的な内容にでき、外部委託コストを削減できます。また、講師を務める社員自身のスキルアップにも繋がります。

デメリット

講師役の社員に大きな負担がかかり、通常業務を圧迫する可能性があります。また、教えるスキルが属人化したり、社内にはない新しい視点を取り入れにくかったりする点も考慮が必要です。

まずは外部研修を活用して体系的な知識を取り入れ、将来的にはその内容を自社向けにアレンジして内製化していく、というステップを踏むのがおすすめです。

まとめ

本記事では、営業研修の種類や費用から、成果を最大化するための具体的な方法まで網羅的に解説しました。

営業研修は単なるコストではなく、変化の激しい時代を勝ち抜くための重要な「未来への投資」です。成功の鍵は、研修の目的を明確にし、自社の課題に合った内容か、そして研修後のフォロー体制は整っているかを見極めることにあります。この3点を押さえるだけでも、研修選びの失敗は格段に減るはずです。

この記事で紹介した選び方のポイントやおすすめサービスを参考に、ぜひ貴社に最適な研修を見つけ、成果の出る強い営業組織を構築するための一歩を踏み出してください。

営業研修後の実践には企業データベース「SalesNow」

研修で得た知識やスキルを成果につなげるには、まず「正しい営業先」にアプローチすることが欠かせません。

「SalesNow」は全国540万社を網羅した業界最大級の企業データベースで、部署・拠点・人物単位の連絡先情報まで搭載。研修で学んだ営業ノウハウを即実践できる環境を整えることができます。

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