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    ワイヤレスイヤホン「Ear(1)」の英NothingがシリーズAエクステンションで約56億円を調達

    • 公開日 2021年10月28日 10:08
    • 更新日 2021年12月26日 12:02
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    2021年7月31日にワイヤレスイヤホン「Ear(1)」を発売したNothing(ナッシング)が10月12日、シリーズAエクステンションとして5000万ドル(約56億円)の資金調達を実施したと発表した。同社は2月にシリーズAとして1500万ドル(約17億円)の資金調達を実施しており、今回の調達で累計調達額は7400万ドル(約83億円)となった。シリーズAではGV(前Google Ventures)がリードし、iPodの発案者Tony Fadell氏やTwitchのCEOであるKevin Lin氏、Redditの共同創業者兼CEOであるKevin Lin氏であるSteve Huffman氏などが出資したが、今回の出資者は公表されていない。

    資金調達の背景と目的

    2020年にイギリスで設立されたデジタル製品ブランドNothingは2021年7月31日、初製品となるワイヤレスイヤホン「Ear(1)」を発売した。同製品はマイク、磁石、回路基板など、細部までが見える透明な外観を採用しているほか、右イヤホンにある赤い点、ケースにあるイヤホン固定用の凹みなどの特徴的なデザインを有している。同製品は発売から2カ月足らずで販売台数10万台を突破した。

    Nothingは今回調達した資金を新製品の研究開発に利用する予定としている。また併せて半導体大手のQualcommと業務提携を結ぶことが決まり、今後の新製品にはQualcommのモバイルプラットフォームを採用することとなった。具体的には、スマートフォンやタブレット、スマートブック向けに開発され、1日のバッテリー稼働を可能にする低消費電力のリアルタイムユビキタスコンピューティング(いつでもどこでも使える状態)を狙って設計されたSnapdragonチップを採用する。

    Nothingは人間とデジタル製品との間の障壁がまるで何もない(Nothing)ような状態を追求しているが、Qualcommとの業務提携により、そうした人間と技術がシームレスになる未来に一歩近づけるとしている。Nothingはすでに数種類の製品を企画しているという。Nothingはこれからも、顧客に向けて最も純粋なデジタル製品を提供できるよう歩みを進めていくとしている。