「madree」などを運営するスタジオアンビルトが総額約1.3億円の資金調達を実施
- 公開日 2021年10月19日 11:11
- 更新日 2021年12月26日 11:00

注文住宅の間取りをスマートフォンで依頼できる「madree(マドリー)」と、建築家が登録しているクラウドソーシングサイト「STUDIO UNBUILT(スタジオアンビルト)」を運営するスタジオアンビルト株式会社は2021年10月13日、プレシリーズAラウンドにて総額約1.3億円の資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達は第三者割当増資によるもので、UTECおよびマネーフォワードベンチャーパートナーズ株式会社のHirac Fund、その他個人投資家を引受先としている。
資金調達の背景と目的
スタジオアンビルトは、注文住宅の間取り提案や概算見積もりをスマートフォンで依頼できるmadreeと、建築設計業務を行う人が登録するクラウドソーシングサービスSTUDIO UNBUILTの2つのプラットフォームを運営している。
日経ホームビルダーに掲載された情報によると、日本では注文住宅を建てた人の約95%が間取りに不満を持っているとされている。その原因としては、設計の専門家である建築家・デザイナーが間取りを作成していないケースが多いことが挙げられる。建築家・デザイナー側は現状、工務店やハウスメーカーで家を建てる人に間取りを提供することが難しいケースも多い。
madreeでは、STUDIO UNBUILTに登録している建築家へスマートフォンを使って間取りの依頼ができる。知識が豊富でなくても、自宅にいながら暮らしに合わせた質の高い間取りの提案を受けることが可能だ。
スタジオアンビルトは調達した資金を人材獲得やマーケティング費用に充てる。また既存事業の改善や、蓄積された間取りデータを活用した新たなサービス開発を行い、併せてハウスメーカーや住宅関連企業との提携を強化していく。
さらに年内には5万人の新規ユーザー登録を目指し、誰もが質の高い設計に簡単にアクセスでき、質の高い住宅を建築できるよう支援する事業を行っていくとしている。
madree(マドリー)について
madreeは、スマートフォンを使って質の高い間取りの作成を登録建築家に依頼できるサービス。15000円で間取りを1案のみ依頼できるライトプランと、45000円で間取りを3~10案依頼できるスタンダードプランの2つのプランから選択できる。作成した間取りについては、サイト上から複数の提携住宅会社に概算見積もりを依頼することも可能だ。複数社の概算見積もりを取れば各社の仕様や価格の違いを比較検討しやすくなる。現在の会員登録ユーザー数は4.2万人、提携住宅会社数は200社以上となっている。
STUDIO UNBUILT(スタジオアンビルト)について
STUDIO UNBUILTは、全国の建築系デザイナー・エンジニアが登録している建築専門のクラウドソーシングサイト。設計事務所や工務店向けにサービス展開されており、現在7000人超の建築設計関連の専門家が利用している。建築図面の作成や構造・設備設計など建築設計に関する仕事の受発注が行われている。



