「インテントデータを取得して営業に活かしたいが、何から始めればいいか分からない」「ファースト/セカンド/サードパーティの違いと、自社で何ができるかが整理できていない」「個人情報保護法や改正電気通信事業法(外部送信規律)への対応が不安」——インテントデータの取得を検討するBtoB営業・マーケ責任者によく見られる悩みです。インテントデータの取得は単に「ツールを契約する」ことではなく、ファースト/セカンド/サードパーティを目的別に組み合わせ、法令対応をクリアした上で、収集→分析→アプローチのワークフローに乗せるアプローチです。

この記事では、インテントデータ取得の全体像と3パーティ分類・ファースト/セカンド/サードそれぞれの具体的な取得手順・国内主要プロバイダーの比較・法的留意点・活用ステップ・SalesNow独自シグナル・LINEヤフー事例・SalesNow MCPによるLLM接続・ROI測定・チェックリストまでを順に解説します。読み終える頃には、自社のインテントデータ取得の設計図と最初の一手が明確になります。

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インテントデータ取得方法の全体像(3パーティ分類)

インテントデータは、誰が取得したデータを誰が使うかという「出所」でファーストパーティ / セカンドパーティ / サードパーティの3カテゴリに分かれます。それぞれ「取得できる範囲」「精度」「コスト」「法的リスクの設計責任」が異なるため、自社で何を扱うかを最初に区別することが取得設計の出発点になります。

分類 データソースと取得方法 精度・範囲 コスト
ファースト
パーティ
自社が直接収集するデータ。Webサイト訪問ログ・資料DL・メール開封クリック・チャット問い合わせ・商談履歴・CRMデータなど。GA4やMAツール(HubSpot/Marketo/Pardot等)で取得 精度◎
範囲△(自社接点のみ)
低〜中
セカンド
パーティ
パートナー企業のファーストパーティデータをデータ提携契約で共有してもらうデータ。共催ウェビナー参加者ログ、業界メディアの記事閲覧データ、展示会主催者の来場行動データなど 精度◯
範囲◯(パートナー次第)
サード
パーティ
外部の専門プロバイダーが大規模Webクローリングや独自データソースで収集したデータを購入。BomboraやG2 Buyer Intent等の海外プロバイダー、Sales MarkerやSalesNow等の国内BtoB特化プロバイダーが代表的 精度◯(ベンダー依存)
範囲◎
中〜高

インテントデータ取得の現実的な進め方は「ファーストパーティを整備して土台を作る → セカンドパーティで提携先からの補完を加える → サードパーティで未接触企業まで一気に範囲を広げる」の順番です。いきなりサードパーティに手を出してもCRMが空っぽだとデータの活かしようがありません。自社の今のフェーズに合った順番で取得設計を組むことが大切です。

ファーストパーティインテントデータの取得方法

自社が直接接点を持つチャネルから取得できるデータです。法的に最も整理しやすく、CRMに直結する形で蓄積できるため、まずここを整備するのが取得設計の出発点になります。代表的な4つの取得経路を整理します。

方法1:Webアクセス解析(GA4 + 企業判定ツール)

Google Analytics 4(GA4)で自社サイト訪問者の閲覧ページ・滞在時間・リピート訪問・コンバージョン直前ページなどを取得します。これに企業判定ツール(Leadfeeder、KaiU、SalesNow等)を組み合わせると、IPアドレス・ホスト情報から訪問企業の社名・業種・規模まで紐づけ可能になります。料金ページや事例ページを2回以上閲覧している企業は明らかに検討フェーズに入っているため、最優先のアプローチ対象となります。

方法2:MA/MAツールによるリードスコアリング

HubSpot・Pardot・Marketo・Marketo Engageなどのマーケティングオートメーション(MA)ツールでメール開封・リンククリック・資料DL・フォーム入力・セミナー視聴ログを蓄積し、行動に重み付けスコアを与える方法です。「ホワイトペーパー2本DL + 料金ページ閲覧 = 高スコア」のようなルールを組むことで、検討度合いを自動可視化できます。MQL(Marketing Qualified Lead)として営業に引き渡すワークフローまで含めるのが本筋です。

方法3:問い合わせ・チャット・商談ログの自然言語解析

問い合わせフォームの自由記述、チャットボットの会話履歴、商談議事録などのテキストデータも重要なファーストパーティインテントです。MiiTel等の音声解析ツールやSalesforce Einstein・HubSpot Breeze AIのLLM要約機能で「どんな課題で問い合わせてきたか」「何を比較検討中か」を構造化できます。CRMに直接書き込むことで営業全員が参照できる状態に持っていけます。

方法4:CRM/SFAに蓄積された商談・取引履歴の活用

既存顧客の商談履歴・契約更新タイミング・解約ログそのものが「次に動く可能性が高い顧客」を示すインテントデータになります。契約満了の3か月前は最大のアップセル機会であり、定期的に同じ機能の問い合わせをしている既存顧客はクロスセル候補です。Salesforce・HubSpotのレポート機能やRevOps分析ツールで自動抽出できます。

セカンドパーティインテントデータの取得方法

パートナー企業や業界メディアが保有するファーストパーティデータを、データ提携契約や共催イベントを通じて共有してもらうアプローチです。自社単独では届かない母集団に手を伸ばせる一方、提携設計と法的合意(提供同意・利用目的の明示)が必須になります。

方法5:共催ウェビナー/共催セミナーの参加者ログ共有

BtoB向けに自社と相性の良い隣接サービス(例:SFAベンダーと営業コンサル)と共催ウェビナーを開催し、両社が参加者リストとアンケート結果を相互に共有する仕組みです。共催開催前に「両社にデータを提供することへの同意」を申込フォームに明示するのが法的な前提条件です。共催相手のリストに自社のターゲット企業の検討者が含まれていれば、即座に商談化候補になります。

方法6:業界メディア・パートナー会員データの提携活用

業界専門メディアが運営する「ホワイトペーパーDLサイト」「比較レビューサイト」「資料一括ダウンロードサイト」と提携し、自社資料DL者の連絡先と閲覧履歴を提供してもらう方法です。ITreviewやBOXIL、ferret-One Marketing等のBtoBメディアが代表的なパートナーになります。サードパーティと混同されがちですが、明示的な同意のもとで提供される範囲ではセカンドパーティとして扱うのが一般的です。

方法7:展示会・カンファレンスの来場行動データ

展示会主催者から、来場者の事前登録情報・自社ブース立ち寄り履歴・セッション聴講履歴を提供してもらう方法です。「特定のセッションに来た」「特定のブースを巡回した」というシグナルは、その分野での課題意識を強く示します。Japan IT Week、Marketing Week、SaaStr Japanなど、自社製品と関連する展示会で取得設計を組み込むのが定石です。

サードパーティインテントデータの取得方法と国内主要プロバイダー比較

専門プロバイダーが大規模Webクロール・独自データソース・パートナーネットワークから収集・集計・スコアリングしたデータを購入する方法です。自社の接点を超えて「今動いている企業」を発見できる反面、コストとデータ精度の見極めが重要になります。BtoB向けの主要プロバイダーを国内・海外で整理します。

方法8:国内BtoB向けインテントデータプロバイダー

プロバイダー 提供会社 提供インテントデータの内容
SalesNow 株式会社SalesNow 1,400万件超の企業データと連動したリアルタイムシグナル(求人/採用、ニュース/PR、組織変動、店舗・拠点開設)。Salesforce/HubSpotネイティブ連携で通知をCRMに自動連携
Sales Marker 株式会社Sales Marker 1日50億レコード規模のWeb検索行動データ(セールスシグナル®)を法人560万社にマッチング。検索/閲覧行動でアプローチタイミングを検知
infobox 株式会社インフォボックス 独自リサーチによる企業データ(サービス利用情報、部署直通、テクノグラフィック、インテント)と決裁者アプローチを一体提供

方法9:海外発BtoBインテントプロバイダー(グローバル/外資向け)

プロバイダー 提供インテントデータの内容
Bombora 4,000以上のBtoBサイトと協業した「Company Surge®」スコアで、特定トピックへの関心が急上昇している企業を検知。米国企業データに強み
G2 Buyer Intent BtoBソフトウェア比較サイトG2上の比較閲覧・プロフィール訪問データをスコア化。SaaS製品の競合代替候補を検討中の企業の特定に強い
6sense 独自AIプラットフォームで匿名訪問の企業特定、購買意図のステージ判定、CRMアクション自動化までを一気通貫で提供。エンタープライズBtoB向け
ZoomInfo 1億社規模の企業データベースとインテントシグナルを統合。Sales OS・Marketing OSプロダクトでCRMアクションまで一体化。北米中心

※提供内容は各社公式サイトの記載に基づきます(2026年6月時点)。日本国内のBtoB営業で使う場合は、国内法人カバレッジと日本語対応の観点から、国内特化プロバイダーを土台に、海外プロバイダーを補完的に組み合わせるのが現実的な構成です。

方法10:データクリーンルームでの自社データ × 外部データのマッチング

Google ADH(Ads Data Hub)、Snowflake Clean Room、LiveRamp Clean Roomなど「データクリーンルーム」と呼ばれる安全な計算環境で、自社のファーストパーティデータと外部プロバイダーのデータを匿名化したまま突き合わせる方法です。個人情報を直接やり取りせずに「重複するセグメント」だけを浮かび上がらせられるため、プライバシー対応と分析精度を両立できる先進的な手法として広がっています。

インテントデータ取得時の法的留意点(電気通信事業法・個人情報保護法)

インテントデータ取得で最も見落とされがちなのが法令対応です。2023年6月施行の改正電気通信事業法の「外部送信規律」と、個人情報保護法(個人関連情報の第三者提供制限)は連動しており、対応を誤ると業務改善命令や罰金、ブランド毀損のリスクがあります。詳細な法的論点は「インテントデータは違法?法的リスクと適法な活用方法を解説」で深掘りしていますが、ここで最低限抑えるべき3点を整理します。

論点1:改正電気通信事業法「外部送信規律」(2023年6月施行)

総務省の外部送信規律では、Webサイトやアプリに埋め込んだタグ・SDKを通じて利用者情報(クッキー・広告ID等)を外部に送信する場合、事業者は通知・公表・同意取得・オプトアウトのいずれかを利用者に提供する義務があります。違反時には業務改善命令、最大200万円以下の罰金の対象になります。インテントデータ取得目的で外部ベンダーのタグを設置する場合は、必ずプライバシーポリシーへの記載と通知設計が必要です。

論点2:個人情報保護法(個人関連情報の第三者提供制限)

2022年4月施行の改正個人情報保護法では、Cookie等の「個人関連情報」を第三者提供する場合、提供先で個人情報として取得することが想定されるなら本人同意の取得確認が義務化されました。サードパーティプロバイダーから購入したインテントデータを自社CRMの個人情報と紐付ける運用を行う場合は、提供元が同意を取得済みであることをデータ提供契約で確認する必要があります。

論点3:GDPR(EU圏ユーザーが対象になる場合)

EU圏ユーザーを対象にデータを扱う日本企業はGDPR(一般データ保護規則)への対応も必要です。明示的な同意取得、データ処理者と管理者の責任分担、忘れられる権利への対応など、日本国内法より厳しい要件が並びます。海外プロバイダー(Bombora/G2等)を活用する際は、GDPRおよびCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)への対応状況を契約段階で確認することが必須です。

インテントデータの活用ステップ(収集→分析→アプローチ)

インテントデータを実際の営業成果につなげるには、収集→分析→アプローチの3ステップを体系的に設計することが重要です。

Step1: インテントデータの収集と統合

ファーストパーティ(自社サイト・MA)とサードパーティ(SalesNow等のプロバイダー)からのデータを統合します。データはCRM/SFAに集約することで、営業担当者が一元的に参照できる環境を整備します。SalesNowはSalesforce・HubSpotとのネイティブ連携で、この統合を自動化できます。

Step2: シグナルの分析とスコアリング

収集したインテントシグナルをすべて均等に扱うのではなく、「自社の受注と相関が高いシグナル」を特定してスコアリングに反映します。例えば、「特定の採用ポジションを出している企業は商談化率が2倍」というパターンを発見できれば、そのシグナルを高スコアに設定して優先順位を上げます。

Step3: タイムリーなアプローチ実行

スコアが一定以上になった企業・シグナルが検知された企業に対して、定めたアクション(電話・メール・DM等)を実行します。重要なのはスピードです。競合他社より先にアプローチすることで、商談化率が大幅に向上します。SalesNowのリアルタイム通知機能はこのスピードを実現するための核心機能です。取得したインテントデータの具体的な活用方法についてはインテントデータ活用の実践ガイド|営業・マーケ別の活用方法と成果事例も参考にしてください。

SalesNowで取得できるインテントデータの種類

SalesNowで取得できるインテントデータは、国内1,400万件超の企業・組織データと連動したリアルタイムシグナルとして提供されます。主な種類は以下の通りです。

取得したインテント・シグナルからホットリードを検知する実例は「ホットリードとは?意味・見つけ方と外部シグナルでの検知方法」で詳しく解説しています。

求人・採用シグナル

SalesNowは国内企業の求人情報をリアルタイムで収集しています。「営業部門の採用強化」「特定技術の採用開始」などのシグナルは、企業の事業拡大・投資意向を示す重要なインテントデータです。特に飲食店・ITフリーランス・人材系企業へのアプローチでは、求人シグナルの活用が商談化率に直結します。SalesNowを使ったインテントデータ活用の代表的なパターンとして、多くの導入企業で効果が確認されています。Speeeの導入事例でも、インテントデータの活用による営業成果の向上が報告されています。

ニュース・プレスリリースシグナル

資金調達・新製品発表・事業拡大・パートナーシップ締結などのニュースは、「今まさに動いている企業」を示すシグナルです。SalesNowではこれらのニュースをターゲット企業について自動収集し、営業担当者に通知する機能を提供しています。

組織変動シグナル

経営者交代・組織再編・部門設立などの組織変動情報も重要なインテントデータです。新任の意思決定者は過去のツール選定に縛られず、新しいソリューションを検討する可能性が高いです。SalesNowの組織図・担当者情報と連動して活用することで、最適なタイミングでの意思決定者へのアプローチが可能になります。

実践事例:LINEヤフーがインテントデータ活用で架電・商談300%増を達成した取り組み

アプローチのタイミングを掴めず機会損失が発生していた

LINEヤフー(従業員11,539名)の法人営業チームでは、飲食店・小売店を含む中小事業者に対してサービスを提案していましたが、アプローチすべきタイミングの見極めが困難でした。ニーズが顕在化しているかどうかの判断材料が不足しており、タイミングの合わないアプローチによる機会損失が発生していました。

求人情報やニュースをインテントシグナルとして活用

同社はSalesNowのアクティビティ通知機能を活用し、ターゲット企業の求人掲載・ニュース掲載・店舗情報の更新といったインテントシグナルをリアルタイムで把握する運用を開始しました。「新規出店を計画している」「採用を強化している」といったシグナルを検知したタイミングでアプローチすることで、提案の的確さが格段に向上しました。

架電・商談300%増をインテントデータ起点で達成

インテントデータを活用したタイミング最適化により、架電数・商談数ともに300%増を実現しました。「いま動きのある企業」に絞ってアプローチすることで、接触率と商談化率の両方が同時に改善しました。インテントデータの取得と活用が、大規模営業組織でも再現可能な成果を生むことを証明した好事例です。

SalesNow MCPでインテントシグナルをLLMから直接参照する

インテントデータの取得・分析は、ここ数年で「手動でCRMを見る」「ダッシュボードで眺める」「LLMから自然言語で直接参照する」の3つのスタイルに分岐しています。それぞれが何を解決し、どこで限界を迎えるのかを正しく区別することが、取得したインテントデータの費用対効果を分けます。

インテントデータ活用の3スタイル比較

スタイル 進め方 限界・注意点
① CRM/ダッシュボードで人が見る 取得したインテントシグナルをCRM/SFAやBIダッシュボードに集約し、営業担当者やマネージャーが日次・週次で見てアクションする シグナル数が増えると人間が見切れず優先順位付けが属人化。週次更新では「今動いている」タイミングを逃しやすい
② LLM単独でインテントを分析 ChatGPTやClaudeに「IT業界のインテントが高い企業を教えて」と自然言語で問う。検索エンジンとしての使い方 LLMは企業データベース・インテントプロバイダーに直接繋がっていないため、実在しない企業や古い情報を出すハルシネーションが頻発。営業現場でそのまま使うとブランド毀損リスクが高い
③ MCP接続で企業DB×インテント×LLM SalesNow MCP経由でClaude等のLLMがSalesNowの1,400万件超の企業データ・部署直通番号・求人/ニュース/組織変動のリアルタイムインテントシグナルに直接アクセスし、自然言語でインテントの高い企業を抽出 MCP対応のインテントデータソースが必要。初回はMCP環境のセットアップが必要

「インテントデータを取得したのに使われない」状態は、多くの場合②(LLM単独)か①(人が見るだけ)に留まっていることが原因です。「IT業界で従業員50名以上、直近1か月でエンジニア採用とプレスリリース両方を出した企業をリストにして、各社のインテントシグナル要約も添えて」と指示するだけで、SalesNow MCPがSalesNowのデータから実在企業のリアルなシグナルだけを抽出して整理してくれます。営業担当者は出力を確認するだけで、「今最も動いているターゲット」へのアプローチに集中できます。

SalesNow MCPの仕組みは「MCP×企業データ活用ガイド|SalesNow MCPで実現する仕組み・実装・API連携」で詳しく解説しています。

インテントデータ取得・活用のROIをどう測るか

インテントデータ取得の予算承認には、投資対効果(ROI)の試算が欠かせません。経営層への説明は「インテントデータを取りたい」ではなく「これだけの投資でこれだけのリターンが見込める」という形で行うのが定着のセオリーです。

投資項目と効果項目の整理

区分 具体項目
投資(コスト) インテントデータプロバイダー利用料/企業判定ツール(Leadfeeder等)/MAツール/データクリーンルーム利用料/法務対応工数/CRM連携の追加開発
効果(リターン) ターゲティング精度向上による商談数増(×平均受注率×受注額)/タイムリーアプローチによる商談化率改善/競合先行による失注削減

ROI試算の3つのチェックポイント

  1. 導入前のベースラインKPI測定:商談数・接続率・商談化率・1案件あたり工数を最低3か月分記録してから着手する
  2. 計測KPIを3つに絞る:「インテントシグナル経由商談数」「商談化率」「シグナル検知からアプローチまでのリードタイム」の3軸に絞ると評価がぶれにくい
  3. 四半期ごとに振り返る:1か月では結果が出にくいため、3か月単位で施策を評価し、シグナル定義・スコアリングを軌道修正する

インテントデータ取得前のチェックリスト10項目

インテントデータの取得を本格化する前に、以下の10項目を確認しておくと、PoC段階でのつまずきを大きく減らせます。

  • ☐ 解決したい営業課題が3つ以内に絞れている(ターゲット精度/タイミング/優先順位/工数削減など)
  • ☐ 現在のベースラインKPI(商談数・接続率・商談化率・1案件あたり工数)が数値化できている
  • ☐ ファースト/セカンド/サードのどこから着手するかが決まっている
  • ☐ 自社が取得するインテントシグナルの種類(求人・ニュース・閲覧・検索等)が定義できている
  • ☐ シグナルを蓄積するデータ基盤(CRM/SFA/データ基盤)が決まっている
  • ☐ 改正電気通信事業法(外部送信規律)への対応がプライバシーポリシー・通知設計でクリアできている
  • ☐ 個人情報保護法(個人関連情報の第三者提供制限)への対応が法務と合意できている
  • ☐ シグナルごとのスコアリング基準とアプローチアクション(架電/メール/コンテンツ送付)が決まっている
  • ☐ PoCの評価指標(シグナル経由商談数・商談化率の改善目標)と評価期間が事前に決まっている
  • ☐ 経営層・営業マネージャーがインテントデータ運用にコミットしている

10項目中7つ以上に「☐」を付けられない場合は、プロバイダー契約に入る前に取得目的の整理と法務確認から着手するのがおすすめです。

まとめ

インテントデータの取得は「ファーストパーティ」「セカンドパーティ」「サードパーティ」の3カテゴリに分かれ、それぞれ取得範囲・精度・コスト・法的対応の設計責任が異なります。初心者はまずファーストパーティ(GA4+企業判定/MA/CRMログ)の整備から始め、セカンドパーティ(共催/業界メディア/展示会)で母集団を広げ、サードパーティ(国内:SalesNow/Sales Marker/infobox、海外:Bombora/G2/6sense/ZoomInfo)で未接触企業まで一気に範囲を伸ばす——この順番が最も投資対効果が高い設計です。

取得時は改正電気通信事業法の「外部送信規律」と個人情報保護法(個人関連情報の第三者提供制限)への対応が必須です。プライバシーポリシー記載・通知設計・同意取得を法務と一緒に整えた上で取得設計を組んでください。取得後は「収集→分析→アプローチ」の3ステップを体系化し、SalesNow MCPのようなLLM接続インフラと組み合わせると「シグナル検知から1営業日以内のアプローチ」が現実的に運用できます。

よくある質問

Q. インテントデータはどうやって取得しますか?

インテントデータの取得方法には主に2種類あります。①自社サイトのアクセスログ・フォーム入力などファーストパーティデータの収集と、②専門プロバイダーから購入するサードパーティデータの活用です。SalesNowでは国内企業のリアルタイムシグナル(求人・ニュース等)を収集・提供しています。

Q. 無料でインテントデータを取得できますか?

Googleアナリティクス等を活用すれば、自社サイト来訪者のファーストパーティデータは無料で取得できます。ただし、より広範な企業の購買意図データ(サードパーティ)には専門ツールが必要です。

Q. インテントデータの取得において注意すべき法律は?

主に3つの法令対応が必要です。①2023年6月施行の改正電気通信事業法「外部送信規律」(クッキー・広告ID等の利用者情報外部送信時の通知/公表/同意/オプトアウト義務、最大200万円の罰金)、②2022年4月改正の個人情報保護法(個人関連情報の第三者提供制限)、③EU圏ユーザーが対象になる場合のGDPRです。サードパーティプロバイダー利用時はプロバイダー側の同意取得・データ提供契約の内容を必ず確認してください。詳しくは「インテントデータは違法?法的リスクと適法な活用方法を解説」で解説しています。