「企業情報APIをSaaSに組み込みたいが、個人情報保護法・利用規約・セキュリティ対策で何を担保すべきかが分からない」「2026年改正個人情報保護法への対応で、APIプロバイダー選定基準を整理したい」。こうしたニーズが、BtoB SaaSやDX推進企業で急速に高まっています。

企業情報APIは法人情報を扱うため、個人情報の規制対象になるかの判断や、認証・暗号化・レート制限といった技術対策、利用規約の確認事項まで多層的な対応が必要です。しかし、汎用の「APIセキュリティ」記事は業界横断で書かれており、企業情報API特有の要件をカバーしていません。

本記事は、企業情報API特有の個人情報保護・セキュリティ対策に完全特化した実践ガイドです。データ範囲の切り分け・7つのチェックポイント・改正個人情報保護法対応まで、SaaS開発・DX担当者が現場で使える粒度で整理します。企業情報APIの全体像は「企業情報APIとは?基本概念・種類・選び方をわかりやすく解説」もご参照ください。

企業情報APIと個人情報保護法の関係

企業情報APIで扱うデータの多くは「法人情報」であり、個人情報保護法の直接的な規制対象ではありません。ただし、代表者名や担当者の氏名・連絡先が含まれる場合は個人情報として扱われるため、データの性質を正確に切り分けることが実装設計の起点になります。

企業情報APIとは、法人の基本情報や財務データをプログラム経由で取得・連携する仕組みです。基本概念や種類の全体像は「企業情報APIとは?基本概念・種類・選び方をわかりやすく解説」で解説しています。CRM連携やデータエンリッチメント、与信管理など幅広い業務で活用が進んでおり、国内では年間数千社規模の企業がAPI経由で企業データを取得しています。

企業情報APIを導入する際、多くの企業担当者が最初に直面するのが「取得するデータは個人情報保護法の対象になるのか」という疑問です。結論から言えば、法人の基本情報(社名・所在地・資本金・業種など)は個人情報には該当しないが、代表者名や担当者の氏名・連絡先が含まれる場合は個人情報保護法の規制対象となります。

個人情報保護法の基本的な枠組み

個人情報保護法は、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるものを「個人情報」と定義しています。2022年の改正では漏洩時の報告義務が強化され、違反した場合の罰則も引き上げられました。さらに2026年には3年ごとの見直しに基づく改正が予定されており、課徴金制度の導入や不適正利用の防止強化が検討されています。

企業情報APIを提供する事業者、および利用する企業の双方が、個人情報保護法の規制内容を正確に理解しておく必要があります。APIで取得したデータの利用目的を明確にし、目的外利用を防止する体制を構築することが求められます。

API経由のデータ取得が法的に問題になるケース

企業情報APIの利用自体は違法ではありませんが、以下のケースでは法的リスクが生じる可能性があります。

  • 取得したデータに含まれる個人情報を、利用規約で定められた目的以外に使用した場合
  • APIで取得した個人データを本人の同意なく第三者に提供した場合
  • セキュリティ対策が不十分で個人データが漏洩した場合
  • オプトアウト申請を受けたにもかかわらずデータの利用を継続した場合

SalesNow APIでは、国内1,400万件超の企業・組織データを法人番号ベースで管理しており、取り扱うデータの範囲と利用目的が明確に定義されています。APIを安全に利用するための第一歩は、データの性質を正確に把握することです。

取り扱うデータの範囲|法人情報と個人情報の違い

法人情報と個人情報の違いを理解することは、API利用におけるコンプライアンス対応の基盤となります。適切なデータ分類ができなければ、過剰な規制対応によるコスト増や、逆に対策不足による法的リスクが発生します。

法人情報(個人情報に該当しないデータ)

法人情報とは、企業・団体に関する情報であり、特定の個人を識別できない情報を指します。以下のデータは原則として個人情報保護法の対象外です。

データ項目 具体例 個人情報該当性
法人番号 13桁の法人番号 非該当
企業名・商号 株式会社〇〇 非該当
所在地 本社・支店住所 非該当
資本金・売上高 1億円、50億円 非該当
従業員数 500名 非該当
業種・業態 情報通信業 非該当
設立年月日 2019年8月 非該当
代表者名 個人の氏名 該当
担当者の連絡先 個人メール・直通番号 該当

個人情報に該当するデータの取り扱い

企業情報APIの中には、代表者名や役員名などの個人を特定できる情報が含まれるサービスもあります。このようなデータを取り扱う場合、個人情報保護法に基づく適切な管理が必要になります。具体的には、利用目的の特定と公表、安全管理措置の実施、第三者提供時の本人同意取得またはオプトアウト手続きの整備が求められます。

一方、法人の代表電話番号や企業の公式メールアドレス(info@など)は、特定の個人を識別できないため個人情報には該当しません。APIで取得するデータの範囲を事前に確認し、個人情報が含まれるかどうかを把握しておくことが重要です。

データ分類の実務的なポイント

企業情報APIの選定時には、提供されるデータ項目を一覧で確認し、個人情報に該当するフィールドを特定します。SalesNow APIで取得可能なデータ項目の詳細は「企業情報APIで取得できるデータ一覧|項目・範囲を徹底解説」で解説しています。法人番号を基準とした企業・組織データを中心に提供しています。データ項目ごとに個人情報該当性を判定し、社内のデータガバナンスポリシーに反映させることで、法的リスクを最小化できます。

企業情報APIのセキュリティ対策チェックポイント

APIセキュリティ対策とは、API通信における不正アクセス・データ漏洩・改ざんを防止するための技術的・運用的な措置を指します。企業情報APIでは大量の企業データを扱うため、セキュリティ対策の不備は深刻な情報漏洩事故につながりかねません。

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公表する脆弱性関連情報でも、Web API・SaaS連携経路を狙った攻撃事例が近年増加傾向として報告されています。APIの普及に伴い、攻撃対象としてのリスクも高まっています。

通信の暗号化(TLS/SSL)

API通信におけるデータの盗聴・改ざんを防止するため、TLS(Transport Layer Security)による暗号化は必須です。現在の標準はTLS 1.2以上であり、TLS 1.3の採用が推奨されています。TLS 1.0/1.1は既に非推奨となっており、多くのブラウザやAPIクライアントでサポートが終了しています。

通信の暗号化は「転送中のデータ保護」を担い、APIサーバー側では「保存中のデータ暗号化」も併せて実施する必要があります。AES-256などの対称暗号化方式を用いたデータベース暗号化が一般的です。

認証・認可の仕組み

APIの認証方式は、セキュリティレベルと利便性のバランスで選択します。主要な認証方式を以下に整理します。

認証方式 セキュリティ強度 特徴 適用場面
APIキー シンプルな実装 サーバー間通信
OAuth 2.0 スコープベースの権限制御 ユーザー認可が必要な場面
JWT トークンにペイロード含有 マイクロサービス間通信
mTLS 最高 双方向証明書認証 金融・医療等の高セキュリティ環境

企業情報APIの利用においては、最低限APIキー認証を導入し、可能であればOAuth 2.0やJWTによるトークンベースの認証を採用することが望ましいです。

レート制限とアクセス制御

レート制限(Rate Limiting)とは、一定時間内のAPIリクエスト数を制限する仕組みを指します。DDoS攻撃やブルートフォース攻撃からAPIを保護するために不可欠な対策です。一般的には、1分あたり60〜600リクエスト程度の制限を設けるケースが多いです。

加えて、IP制限(ホワイトリスト方式)やVPN経由のアクセスに限定する方法も有効です。これらの多層防御を組み合わせることで、不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。

ログ管理と監視体制

APIへのアクセスログを記録・監視することで、不正アクセスの早期検知とインシデント発生時の原因特定が可能になります。ログに記録すべき項目は、リクエスト元IP、タイムスタンプ、エンドポイント、レスポンスコード、認証情報(トークンID等)の5つが基本です。

ログの保持期間は、個人情報保護法の観点から最低1年間を推奨します。不正検知アラートと組み合わせることで、インシデント対応のスピードを向上させることが可能です。

API利用時のコンプライアンス対応

コンプライアンス対応とは、法令・規制・業界基準に準拠した形でAPIを利用するための組織的な取り組みを指します。企業情報APIの利用では、個人情報保護法だけでなく、不正競争防止法や各業界の自主規制にも注意が必要です。なお、APIではなくWebスクレイピングでデータを取得する場合はさらに多くの法的リスクが存在するため、「企業情報のWebスクレイピングとAPIの違い|選び方と法的リスクを解説」もあわせてご確認ください。

利用目的の明確化と記録

企業情報APIで取得したデータの利用目的を事前に明確化し、社内で文書化しておくことが求められます。個人情報保護法第17条では、個人情報の利用目的をできる限り特定することが義務付けられています。法人情報であっても、データガバナンスの観点から利用目的を明確にしておくことが望ましいです。

具体的には、以下の項目を記録として残しておくべきです。

  • APIで取得するデータの種類と範囲
  • データの利用目的(営業リスト作成、与信管理・審査(詳細は「企業情報APIで与信管理・審査を自動化する方法を解説」)、市場分析など)
  • データのアクセス権限を持つ部署・担当者の範囲
  • データの保持期間と廃棄ルール
  • 第三者提供の有無と提供先の管理方法

データの第三者提供に関する規制

APIで取得した企業データを社外のパートナーや関連会社に共有する場合、第三者提供の規制に注意が必要です。個人情報に該当するデータ(代表者名等)を第三者に提供する際は、原則として本人の同意が必要となります。

ただし、委託・共同利用・事業承継に該当する場合は、第三者提供には当たりません。例えば、SalesNow APIで取得したデータを自社のSalesforceやHubSpotに連携する用途であれば、自社内の業務利用として問題ありません。

2026年改正法への対応

2026年の個人情報保護法改正では、以下の変更が予定されています。API利用企業は、改正内容を踏まえた運用体制の見直しが求められます。

改正項目 概要 API利用への影響
課徴金制度の導入 違反行為に対する金銭的制裁 データ管理体制の厳格化が必要
罰則の強化 悪質な違反への刑事罰強化 不適正利用の防止策の徹底
委託先管理の整理 委託元・委託先の責任分担明確化 API提供事業者との契約見直し
漏洩報告義務の見直し 報告対象・期限の調整 インシデント対応フローの更新

改正法の施行に先立ち、現行の運用体制を棚卸しし、不足している対策を特定しておくことが重要です。SalesNow APIは法改正の動向を踏まえたデータ品質・セキュリティ基準を維持しており(詳細は「企業情報APIのデータ品質・セキュリティ・法的留意点」)、利用企業のコンプライアンス負荷を軽減する設計となっています。

プライバシーポリシー・利用規約の確認事項

プライバシーポリシーとは、企業が個人情報やデータの取り扱いに関する方針を明文化した文書を指します。企業情報APIを導入する際は、API提供事業者のプライバシーポリシーと利用規約を事前に精査し、自社の利用目的との整合性を確認する必要があります。

API提供事業者側のチェックポイント

API提供事業者の利用規約では、以下の項目を重点的に確認すべきです。確認漏れがあると、意図せず利用規約に違反するリスクがあります。

  • データの利用範囲:取得したデータの利用目的に制限がないか
  • 再配布・二次利用の可否:取得データを社外に提供できるか
  • データの保持期間:取得データの保存期限やキャッシュの制限があるか
  • SLA(サービスレベル合意):稼働率保証やレスポンスタイムの基準
  • インシデント対応:データ漏洩等の発生時における通知義務と対応フロー
  • 契約解除時のデータ処理:解約後のデータ削除義務の有無

自社のプライバシーポリシーへの反映

企業情報APIで取得したデータを自社のサービスやプロダクトで利用する場合、自社のプライバシーポリシーにもデータの取得元・利用目的を反映させる必要があります。特に、エンドユーザーに対してデータの出所を説明する義務がある場合には、プライバシーポリシーの更新が不可欠となります。

また、API経由で取得したデータをCRMに統合する場合は、CRM上での個人情報管理ポリシーとAPI利用ポリシーを統一的に管理することが望ましいです。SalesNow APIはSalesforceやHubSpotとの連携を前提とした設計になっており、導入手順(詳細は「企業情報APIの導入手順|APIキー取得から実装まで解説」)の中でデータガバナンスの設定もガイドされています。

データ処理契約(DPA)の締結

個人情報を含むデータをAPI経由で取得・処理する場合、API提供事業者とのデータ処理契約(Data Processing Agreement)の締結を検討すべきです。DPAでは、データの処理目的、セキュリティ要件、データ侵害時の通知義務、契約終了時のデータ削除方法などを定めます。

特にEU域内の企業データを取り扱う場合はGDPR(一般データ保護規則)への対応も必要となるため、越境データ移転の条件をDPAに盛り込む必要があります。国内のみの利用であっても、DPAの締結によって双方の責任範囲が明確になり、トラブル発生時のリスクを軽減できます。

SalesNow APIのセキュリティ対策

SalesNow APIとは、国内1,400万件超の企業・組織データをAPI経由で安全に取得できる企業データプラットフォームを指します。CRM連携、データエンリッチメント、与信管理、市場分析など幅広い用途に対応しており、セキュリティとデータ品質の両面で信頼性の高い運用体制を整備しています。ROBOT PAYMENTの導入事例でも、SalesNowの企業データ活用によるセキュアなデータ運用が実践されています。

データ管理体制

SalesNow APIでは、法人番号を基準としたデータ管理を行っており、データの正確性と一意性を担保しています。日次230万件以上のデータ更新処理を実施し、100万件以上のデータソースから情報を収集・検証しています。データの鮮度と精度を維持するための多層的な品質管理プロセスが構築されています。

また、企業データベース収録件数No.1・法人網羅率No.1(※2025年10月期 企業データベースにおける市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構)の実績を持ち、データの網羅性においても高い水準を維持しています。

API通信のセキュリティ

SalesNow APIの通信は、以下のセキュリティ要件を満たしています。

  • TLS 1.2以上による全通信の暗号化
  • APIキー認証によるアクセス制御
  • レート制限による過負荷・不正リクエストの防止
  • アクセスログの記録と定期的な監視
  • IP制限オプションによる接続元の限定

これらの対策により、データの機密性・完全性・可用性(情報セキュリティの3要素)を確保しています。APIの料金体系と費用については「企業情報APIの料金相場|費用体系と選び方のポイント」を参照。SalesNow APIはカスタム見積りとなるため、セキュリティ要件を含めて個別にご相談いただけます。

コンプライアンスへの取り組み

SalesNowは、個人情報保護法をはじめとする国内の法令に準拠したデータ運用体制を構築しています。プライバシーポリシーの公開、オプトアウト申請の受付体制の整備、定期的なセキュリティ監査の実施など、包括的なコンプライアンス体制を維持しています。

API利用企業にとっては、データ提供元のコンプライアンス体制が自社のリスク管理に直結します。SalesNow APIを選択することで、データの信頼性とセキュリティの両面で安心して企業データの活用が可能となります。

2026年改正個人情報保護法とAPI事業者選定の留意点

2026年改正個人情報保護法の主要論点は「課徴金制度の導入」「データの不適正利用への規制強化」「委託先管理の厳格化」の3点です。企業情報APIプロバイダーを選定する際は、これらの改正に対応できる体制を持っているかを確認しましょう。以下、実務で押さえるべき事業者選定基準を整理します。

改正論点①:課徴金制度の導入

2026年改正では、これまで刑事罰のみだった違反企業に対し、課徴金制度の導入が検討されています。違反内容により売上の数%が課徴される可能性があり、データの目的外利用や不適切な委託管理が経営インパクト直結リスクとなります。API事業者を選ぶ際は、利用規約・データ取扱い範囲が明確で、目的外利用のリスクが小さい事業者を優先しましょう。

改正論点②:データの不適正利用への規制強化

個人情報の「不適正な利用」を禁ずる条文が強化される見込みです。具体例として、本人の予期し得ない方法での利用、差別的取り扱いを助長する利用、第三者への漏洩を誘発する利用などが該当します。API経由で取得したデータをマーケティングオートメーションやスコアリングに活用する場合、その利用方法が「本人の合理的な期待」の範囲に収まっているかを社内で文書化しておくことが望まれます。

改正論点③:委託先管理の厳格化

API事業者は法律上「委託先」に該当するケースが多く、委託元(API利用企業)には委託先の適切な監督義務が課せられます。改正後はこの監督義務がさらに厳格化される見込みのため、API事業者にはセキュリティ認証取得・契約書での明文化・定期的な監査対応などが求められます。

API事業者選定チェックリスト(2026年版)

確認項目 確認内容 必須度
セキュリティ認証ISO 27001 / SOC 2 / ISMS等の取得状況必須
データの取扱い範囲提供データが法人情報のみか、個人情報を含むか必須
利用目的の明示API利用規約で目的外利用の禁止が明文化されているか必須
委託先監督の対応委託先監督に必要な契約・報告体制が整備されているか必須
インシデント対応セキュリティインシデント発生時の通知・対応SLA推奨
監査ログの提供API利用ログを取得・保管・提供する体制があるか推奨
データセンター所在国内/海外、冗長構成、GDPR対応の必要性推奨

SalesNow APIはこれらのチェックリストすべてに対応しており、エンタープライズ顧客700社以上での導入実績があります。詳しくはSalesNow API公式ページで確認できます。関連する記事「【2026年版】企業情報API比較8選|選び方・用途別おすすめを解説」「企業情報のWebスクレイピングとAPIの違い|選び方と法的リスクを解説」もあわせてご参照ください。

実践事例:スマートドライブがセキュアなAPI連携でSalesforce上の企業情報を自動付与した取り組み

外部データとの連携でセキュリティ面の懸念があった

モビリティデータを活用したSaaSを提供するスマートドライブ(従業員104名)では、Salesforceに蓄積された顧客データの情報量を充実させるため外部データの取り込みを検討していましたが、セキュリティの担保が重要な判断要素でした。個人情報を含まない法人データに限定した連携ができるか、データの取り扱いポリシーが自社基準を満たすかが焦点となりました。

法人番号基準のSalesforce連携で安全にデータを自動付与

同社はSalesNowのSalesforce連携機能を採用し、法人番号をキーとした企業情報の自動付与を実装しました。連携されるデータは業種・従業員数・売上高・求人動向など、すべて公開法人情報に基づく項目であり、個人情報を一切含みません。Salesforceの標準セキュリティ機能と組み合わせることで、外部データの取り込みに伴うリスクを最小化しました。

セキュリティ基準を満たしながらデータ品質を向上

セキュアなAPI連携により、Salesforce上のデータ品質が向上し、ターゲティング精度の改善と営業効率の向上を同時に実現しました。企業情報APIのセキュリティ対策において、法人データに限定した連携と既存SFAのセキュリティ基盤を組み合わせるアプローチが有効であることを示した事例です。

企業情報API導入時のセキュリティ検証チェックリスト13項目

企業情報APIをSaaSやCRMに組み込む前に「セキュリティ13項目」で検証を通せば、本番運用後の脆弱性リスクを大幅に低減できます。チェック項目は、認証・通信・データ保管・ログ・法令の5レイヤに分類できます。

レイヤチェック項目実装ポイント
① 認証・認可APIキー/OAuth 2.0のいずれか採用SaaS組み込みならOAuth推奨、S2SならAPIキー
APIキーは環境変数/シークレットマネージャで管理Git管理・ハードコード禁止
RBACで機能別/テナント別の権限分離最小権限原則
② 通信TLS 1.2以上で通信を暗号化TLS 1.0/1.1は非推奨
IP制限/mTLS/署名検証で経路保護特にB2Bエンタープライズ用途で必須
③ データ保管キャッシュデータの暗号化Redis等はAES-256で保管
データ保持期間の明文化利用規約と実装を一致
契約終了時のデータ削除フロー削除証跡を残す
④ ログ・監査アクセスログの完全記録ユーザーID/エンドポイント/レスポンスコード
異常アクセス検知アラート閾値ベースorAI異常検知
ログ改ざん防止(WORM/署名)コンプライアンス監査対応
⑤ 法令準拠2026年改正個人情報保護法の要件充足次セクション参照
APIプロバイダーのセキュリティ認証確認ISO 27001/SOC 2/ISMS等

この13項目は、企業情報APIをSaaSに組み込む段階で「セキュリティ設計レビュー」の必須通過点です。SalesNow APIはこれらすべてに対応した設計と運用体制で提供されており、エンタープライズ顧客700社以上での実績があります。

2026年改正個人情報保護法対応のAPI利用実務要点

2026年施行の改正個人情報保護法は、企業情報APIの利用ルールに直接影響します。特に課徴金制度の導入と不適正利用禁止の強化により、API経由で取得したデータの取り扱いに従来より厳格な運用が求められます。

改正ポイントAPI利用への影響実務対応
① 課徴金制度の導入違反時の経済的リスクが大幅増加データ利用目的の全社統一・監査体制強化
② 不適正利用の禁止強化「本人が想定しない使い方」に規制プライバシーポリシーへの利用目的明示
③ 委託先監督の厳格化APIプロバイダー選定基準が厳格化ISO 27001認証・SLA明示・監査対応の必須化
④ 越境データ移転規制海外DCへのデータ保管に制約国内DCのAPIプロバイダーを優先選定
⑤ 保有個人データの範囲拡大短期保有データも規制対象短期キャッシュも同意・削除フローに含める

詳細な条文は個人情報保護委員会「個人情報保護法の改正」を参照ください。特に「法人情報API」を利用する企業でも、代表者名や担当者情報を含めて処理する場合は改正法の規制対象となる点は要注意です。

【2026年最新】AI×MCP時代の企業情報API×セキュリティ考慮点

2026年、AIエージェント×MCPで企業情報APIを叩く運用が広がる中、従来の「エンジニアが実装したAPIコール」とは異なるセキュリティ考慮点が生まれています。特に「AIによる自然言語アクセス」では、権限管理と監査ログの設計が従来以上に重要です。

MCP時代の新論点従来との違い対策
① 自然言語プロンプトインジェクションSQLインジェクション類似の攻撃が可能にAIチャット層で入力検証・許可リスト
② AIによる意図しないデータ取得AIが権限外データを推論して要求MCP層で厳格なRBAC・APIキーのスコープ制限
③ 監査ログの粒度「誰が何のプロンプトで何を取得したか」プロンプト文と実行APIコールをペアで記録
④ シークレットの露出AIチャットにAPIキーを渡す誤操作MCP経由でシークレットを完全に抽象化

SalesNow MCPを組み込む場合、これらの新論点はMCPサーバー側で吸収する設計にすることで、利用者側の実装負担を最小化できます。「AI×企業情報API」時代のセキュリティは、AIチャット層・MCP層・API層の3層防御が2026年以降のスタンダードです。

まとめ

企業情報APIの導入にあたっては、個人情報保護とセキュリティ対策の両面から適切な準備が不可欠です。本記事のポイントを以下に整理します。

  • 法人情報と個人情報の区別:企業の基本情報は個人情報に該当しないが、代表者名・担当者情報が含まれる場合は個人情報保護法の対象となる
  • セキュリティ対策の5要素:TLS暗号化、認証・認可、レート制限、アクセスログ、APIキーのローテーションが基本
  • コンプライアンス対応:利用目的の明確化、第三者提供ルールの整備、2026年改正法への対応準備が必要
  • 利用規約の精査:API提供事業者の利用規約とプライバシーポリシーを事前に確認し、自社ポリシーとの整合性を担保する
  • 信頼できるAPI提供事業者の選定:データ品質・セキュリティ体制・コンプライアンスの3軸で評価する

SalesNow APIは、1,400万件超の企業・組織データを安全な環境で提供しており、個人情報保護法への対応とセキュリティ対策の両面で信頼できるデータパートナーとして活用できます(部署直通番号・組織図はメインSalesNowおよびOrganization API別途契約のエンタープライズプランで提供)。企業データのAPI連携を検討している方は、まずは資料をダウンロードしてSalesNow APIの詳細をご確認ください。

企業データをAPIで自在に活用しませんか?

SalesNow APIなら、1,400万件超の企業・組織データベースに直接アクセス。既存システムやCRM/SFAにリアルタイムで企業情報を統合し、営業・マーケティング業務を自動化できます。

よくある質問

Q. 企業情報APIで取得できるデータは個人情報に該当しますか?

企業情報APIが提供する法人名・所在地・資本金・従業員数などの法人情報は、原則として個人情報保護法上の「個人情報」には該当しません。ただし、代表者名や担当者名など特定の個人を識別できる情報が含まれる場合は個人情報に該当するため、API提供事業者がどの範囲のデータを提供しているかを事前に確認することが重要です。SalesNow APIでは法人番号ベースの企業・組織データを提供しており、データの取り扱い範囲が明確に定義されています。

Q. 企業情報APIのセキュリティ対策として最低限必要なことは何ですか?

最低限必要なセキュリティ対策は、(1)TLS 1.2以上による通信の暗号化、(2)APIキーまたはOAuth 2.0による認証・認可、(3)レート制限の設定、(4)アクセスログの記録と監視、(5)APIキーの定期的なローテーションの5つです。これらを満たした上で、IP制限やWAFの導入など多層防御を構築することが推奨されます。

Q. 2026年の個人情報保護法改正はAPI利用にどう影響しますか?

2026年の改正では、課徴金制度の導入や罰則強化が検討されており、データの不適正利用に対する規制が強化される見込みです。API経由で取得したデータの利用目的の明確化や、委託先管理の厳格化が求められる可能性があります。特にデータの第三者提供や目的外利用については、より厳格な管理体制が必要になると見込まれます。

Q. 企業情報APIの選定時にセキュリティ面で確認すべきポイントは?

選定時には、(1)ISO 27001やSOC 2などのセキュリティ認証の取得状況、(2)データセンターの所在地と冗長構成、(3)SLA(稼働率保証)の内容、(4)インシデント発生時の通知・対応体制、(5)データの暗号化方式(通信時・保存時)を確認することをお勧めします。SalesNow APIは国内1,400万件超の企業データを安全な環境で提供しており、セキュリティ基準を満たした運用体制を整備しています。

Q. APIで取得した企業データを社内のSFA/CRMに保存する場合、追加の同意取得は必要ですか?

法人情報のみ(法人名・所在地・資本金・従業員数など)であれば、原則として個別の同意取得は不要です。ただし、APIで取得したデータに個人情報(代表者氏名・担当者氏名・個人メール等)が含まれる場合は、自社のプライバシーポリシーで利用目的を明示し、必要に応じて本人通知や同意取得を行う必要があります。SalesNow APIでは法人情報と組織情報を中心に提供しているため、保存・活用ルールが整理しやすい設計になっています。

Q. セキュリティ認証を取得していないAPI事業者を選んでも問題ありませんか?

セキュリティ認証(ISO 27001・SOC 2・ISMS等)の取得は必須ではありませんが、エンタープライズ向け業務での選定基準としては実質的に必須となっています。認証未取得の事業者を採用する場合、社内のセキュリティ部門による個別審査・契約上の補完が必要となり、結果として導入工数とリスクが大きくなります。SalesNowはエンタープライズ顧客700社以上の導入実績があり、契約・セキュリティ要件にも対応しています。