BtoB営業において、ターゲット企業の組織構造を把握することは商談化の成否を左右する重要な要素です。「代表電話にかけても担当部署に取り次いでもらえない」「決裁者が誰か分からず提案が停滞する」といった課題は、組織図データの不足に起因しています。
本記事は「組織図API」「部署直通電話番号API」という独自カテゴリに特化した実践ガイドです。企業情報API全般や企業検索APIとは異なり、「組織構造」「部署情報」「キーパーソン情報」の取得という特定ユースケースを深掘りします。組織図データを活用すれば、企業の部署構造・部署直通電話番号・キーパーソン情報を効率的に取得でき、営業の精度とスピードが飛躍的に向上します。SalesNowの調査では、部署直通番号を活用した企業はアポイント取得率が平均2.3倍に向上しています。本記事では、組織図APIの基本的な仕組みから主要サービスの比較、取得できるデータ項目(カバレッジ含む)、活用シーンまでを網羅的に解説します。
はじめにご確認ください: SalesNow APIは現在、企業基本情報・財務・求人・ニュースを中心に提供しており、部署・組織データのAPI提供は行っていません。部署情報・部署直通電話番号・組織図データはSalesNow本体(プロダクト)のプラットフォーム上でご利用いただけます。APIでの提供可否についてはお問い合わせください。
組織図APIとは?定義と基本的な仕組み
組織図APIの定義
組織図APIとは、企業の部署構造・役職者情報・部門間の階層関係をプログラムから自動的に取得するためのインターフェースを指します。従来、企業の組織構造を把握するには企業のWebサイトや有価証券報告書を手動で確認するか、架電で聞き出す必要がありました。APIを活用すれば、数千社規模の組織データを一括取得できます。
組織図データはABM(アカウントベースドマーケティング)の実行基盤として不可欠です。一般的にREST API形式で提供され、法人番号や企業名をキーとしてリクエストを送ると、部署名・部署直通電話番号・部署階層などのデータがJSON形式で返却されます。
組織図APIが注目される背景
組織図APIが注目される背景には、BtoB営業の「アプローチの質」への関心の高まりがあります。SalesNowが実施した調査では、営業リストの課題として「受付突破できない(代表番号しかない、決裁者に辿り着けない)」が上位に挙がっています。代表電話から担当部署に辿り着くまでの工数を削減し、最初から適切な部署・担当者にアプローチするために、組織図データの自動取得ニーズが急増しています。
特にインサイドセールス組織では、1日に50〜100件以上の架電を行うケースが一般的です。1件あたりの架電先が「代表電話」か「部署直通」かで接続率は大きく異なり、部署直通番号があればアポ率は2倍以上になります。
組織図データの収集方法
組織図データの収集方法は大きく3つに分類できます。第一にWebスクレイピングですが、企業サイトの構造は多様で自動収集の精度に限界があります。第二にリサーチャーによる手動調査で、精度は高いもののスケーラビリティに課題があります。第三がデータプロバイダー経由での取得で、収集・構造化された組織データを安定的に利用できます。SalesNowでは、数万人規模のデータリサーチャーネットワークとAI技術を組み合わせて組織データを収集・更新しており、本体プロダクト上で部署情報・部署直通電話番号をご利用いただけます。
SalesNowの導入企業700社超のデータを分析した結果、部署直通番号を活用した企業は、代表番号のみの場合と比較してアポイント取得率が平均2.3倍に向上していました。特にIT部門・人事部門への直接アプローチで顕著な効果が確認されています。
調査期間: 2025年4月〜2026年3月 / 対象: SalesNow導入企業のうち同意を得た428社
組織図APIで取得できるデータ項目
主要なデータ項目
組織図APIで取得できるデータ項目とは、企業の内部組織構造を構成する部署名・階層・連絡先などの情報を、API経由で構造化された形式で取得できる項目を指します。
| カテゴリ | データ項目 | 活用例 |
|---|---|---|
| 部署情報 | 部署名・部門コード・部署階層 | ターゲット部署の特定・組織規模の把握 |
| 連絡先 | 部署直通電話番号・代表番号 | 受付突破を回避した直接アプローチ |
| 役職者情報 | 氏名・役職・担当領域 | 決裁者・キーパーソンの特定 |
| 組織階層 | 親部署・子部署の関係性 | 組織規模の推定・マルチスレッド営業 |
| メタデータ | データ更新日・情報ソース | データの鮮度確認・信頼性の判断 |
部署直通電話番号の価値
組織図データで最も営業インパクトが大きいのが部署直通電話番号です。代表電話から担当部署に取り次いでもらう従来のアプローチでは、受付で断られるケースが約60〜70%にのぼります。部署直通番号を使えばこの「受付の壁」をスキップでき、ターゲット部署に直接アプローチが可能です。SalesNow本体(プロダクト)では部署直通電話番号を含む組織データをプラットフォーム上で提供しており、営業現場での活用が進んでいます(※APIエンドポイントとしての提供は行っておりません)。
組織階層データの活用
組織階層データは、企業の意思決定構造を理解するうえで重要です。たとえば「情報システム部」の上に「DX推進本部」があり、その上に「経営企画室」がある場合、IT投資の最終決裁は経営企画室で行われると推測できます。このような組織構造の理解に基づいたマルチスレッド営業(複数の関係者に同時にアプローチする手法)は、大型案件の受注率を大幅に高めます。
組織図APIの主要サービス比較
主要な組織図API一覧
組織図APIの主要サービス比較とは、取得できる組織データの範囲・部署直通番号の有無・データの更新頻度・料金体系を軸に各サービスの特徴を整理し、自社の営業活動に最適なAPIを選定する分析を指します。
| サービス名 | 組織データ範囲 | 部署直通番号 | 更新頻度 | 料金 |
|---|---|---|---|---|
| SalesNow(本体プロダクト) | 1,400万件超の企業・組織データ | あり(※API提供ではなくプラットフォーム上で利用) | 日次 | 要問い合わせ |
| uSonar API | 企業・拠点データ | 一部あり | 月次 | 要問い合わせ |
| SPEEDA API | 上場企業中心 | なし | 四半期 | 要問い合わせ |
| ZoomInfo API | グローバル企業 | あり(海外中心) | 月次 | 要問い合わせ |
| Clearbit API | グローバル企業 | 一部あり | リアルタイム | 要問い合わせ |
国内特化型とグローバル型の違い
組織図データの提供サービスは大きく国内特化型とグローバル型に分かれます。ZoomInfoやClearbitなどのグローバル型は海外企業のカバレッジに優れますが、国内の中堅・中小企業の組織データは手薄です。日本国内の営業活動で使う場合は、国内企業のカバレッジが圧倒的に広いSalesNow(本体プロダクト)のような国内特化型サービスの選択が有効です。
部署直通番号の提供有無が決め手
組織データを営業活動に活用するうえで最も重要なのが、部署直通電話番号の提供有無です。組織階層や部署名だけでは実際のアプローチに使えず、「情報として知っているだけ」に留まります。SalesNow(本体プロダクト)は国内企業の部署直通番号を広くカバーしており、組織データが営業成果に直結する設計です。なお、SalesNow APIは企業基本情報・財務・求人・ニュースが提供範囲で、部署・組織データのAPI提供は行っていません。
組織図APIの活用シーン5選
1. ABM戦略の実行基盤として
組織図APIの活用シーンとは、取得した組織データをBtoB営業・マーケティング・プロダクト開発に組み込み、アプローチの精度と効率を向上させるユースケースを指します。最も代表的なのがABM(アカウントベースドマーケティング)です。
ABMでは、ターゲット企業の組織構造を理解し、複数の関係者に対して最適なコンテンツ・メッセージを届ける必要があります。組織図APIで部署構造とキーパーソンを特定し、部署ごとに異なる訴求を行うことで、大型案件の受注確度を高められます。
2. インサイドセールスの接続率向上
インサイドセールス組織で最も直接的な効果があるのが、部署直通番号を活用した架電です。代表電話から担当部署を探す工数を削減し、最初から適切な部署に架電できるため、1時間あたりの有効接続数が大幅に増加します。SalesNow(本体プロダクト)の部署直通番号を活用した企業では、接続率が平均1.5倍に改善した事例があります。
3. CRM・SFAへの組織データ付与
SalesforceやHubSpotに登録された取引先・リードに対して、組織図データを自動付与するユースケースです。「この企業にはDX推進部があるか」「情報システム部門の規模はどの程度か」といった情報を自動的にCRMに反映することで、営業担当者の企業理解を深められます。SalesNowはSalesforce・HubSpotとのネイティブ連携に対応しており、プラットフォーム上の組織データをCRMに連携できます。
4. 競合アカウントの組織マッピング
競合他社の主要取引先や注力企業の組織構造を把握し、どの部署・役職者にアプローチすべきかを事前に設計するユースケースです。特にエンタープライズ営業では、意思決定に関与する複数の部署(情報システム部・経営企画・購買部など)を特定し、マルチスレッドでアプローチすることが受注率向上の鍵です。
5. SaaSプロダクトへの組み込み
営業支援ツールやCRMプラットフォームに組織図データを組み込み、ユーザーに対して「この企業にはこの部署があり、直通番号はこちら」と表示するユースケースです。プロダクトの付加価値が高まり、ユーザーの営業活動を直接支援できます。
ベルシステム24がSalesNow活用で営業代行の品質を向上
コンタクトセンター大手のベルシステム24では、SalesNowの組織データと部署直通番号を活用し、クライアント企業の営業代行における接続率とアポイント取得率を大幅に改善しました。代表番号への架電から部署直通への切り替えにより、営業代行のROIが向上しています。
組織図データ導入・活用の手順
導入前の要件定義
組織図データの導入・活用手順とは、サービスの選定から認証設定、データ活用フローの設計、CRM・SFAとの連携までの一連のプロセスを指します。まず要件定義として以下を明確にします。
「どの企業群(業種・規模・地域)の組織データが必要か」「部署直通番号は必須か」「データの連携先(Salesforce・HubSpot・自社システム)はどこか」「日次・週次・月次のどの頻度で更新するか」の4点を決めてからサービス選定に進みます。
アカウント取得と初期設定
サービスに申し込みアカウントを取得します。SalesNow(本体プロダクト)の場合、お問い合わせ後に要件ヒアリングを経てアカウントが発行されます。トライアル環境で実データの確認ができるため、本番導入前に組織データの品質と網羅性を検証できます。
データ取得と名寄せの設計
組織データ活用の実装で重要なのが、取得した組織データとCRMの既存データとの名寄せです。法人番号をキーとして使用するのが最も精度の高い方法です。SalesNowでは法人番号ベースでデータが管理されるため、Salesforceの取引先オブジェクトとの紐づけがスムーズに行えます。
継続的な更新と運用
企業の組織構造は年に1〜2回の組織改編で変更されるケースが一般的です。組織データを定期的に更新し、CRMの組織情報を最新に保つ運用設計が不可欠です。差分更新の仕組みを組み込むことで、ネイティブ連携を通じて常に鮮度の高い状態を維持できます。
組織データサービスを選ぶ際の5つのポイント
1. 部署直通番号のカバレッジ
組織データサービスを選ぶ際のポイントとは、部署直通番号の有無・データ網羅性・更新頻度・他データとの統合性・コストの5軸で各サービスを比較し、自社の営業活動に最適なサービスを選定するための判断基準を指します。最も重要な基準が部署直通番号のカバレッジです。
組織図データを取得できても部署直通番号がなければ、営業現場では活用しきれません。SalesNow(本体プロダクト)は数万人規模のリサーチャーネットワークを活用して部署直通番号を継続的に収集・更新しており、国内企業の広範なカバレッジを実現しています。
2. データの網羅性と収録企業数
ターゲット企業の組織データがそもそも収録されていなければ意味がありません。大企業だけでなく中堅・中小企業の組織データもカバーしているサービスを選ぶことが重要です。SalesNowは1,400万件超の企業・組織データを収録し、幅広い企業規模に対応しています。
3. 更新頻度とデータ鮮度
企業の組織改編は4月・10月に集中する傾向があります。年次更新のサービスでは組織改編後の新部署名が反映されず、古いデータに基づいたアプローチになるリスクがあります。月次以上の更新頻度を持つサービスが望ましく、SalesNowでは日次230万件以上のデータ更新を行っています。
4. 企業データとの統合性
組織データ単体よりも、企業の基本情報(業種・売上高・従業員数)・財務データ・求人データと統合して参照できるサービスが、営業活用においては圧倒的に便利です。「売上高10億円以上のIT企業の情報システム部門直通番号」といったセグメントを一度の操作で抽出できれば、工数を大幅に削減できます。
5. CRM連携の容易さ
組織データをSalesforceやHubSpotに自動連携できるかどうかも重要な判断基準です。ネイティブ連携が用意されているサービスを選べば、データ連携の開発工数を最小限に抑えられます。SalesNowではSalesforce・HubSpot向けのネイティブ連携が提供されています。
SalesNowを導入した企業32社へのヒアリングでは、組織データサービスの選定で「部署直通番号のカバレッジ」を最重要視した企業が84%を占めました。部署名の一覧だけでは営業現場で使えないという声が多く、「架電に直結するデータ」が求められています。
調査期間: 2025年10月〜2026年3月 / 対象: SalesNow導入企業32社へのヒアリング
SalesNowでの組織データ活用
SalesNow本体(プロダクト)で提供する組織データ
SalesNowでの組織データ活用とは、1,400万件超の企業・組織データベースから部署構造・部署直通電話番号を本体プラットフォーム上で参照・活用し、営業のアプローチ精度を高めることを指します。SalesNowでは組織データに加えて、企業の基本情報・財務データ・求人情報・ニュースも統合的に確認でき、営業に必要な情報を1画面で網羅できます。
SalesNow APIについての補足: 現在SalesNow APIは企業基本情報・財務データ・求人情報・ニュース・上場企業IRを提供範囲としており、部署・組織データのAPIエンドポイントは提供していません。外部システムへの組織データ連携が必要な場合は、Salesforce・HubSpotネイティブ連携をご活用いただくか、要件に応じてお問い合わせください。
組織データ×企業属性の掛け合わせ例
SalesNowの強みは、組織データと企業属性を掛け合わせた高度なターゲティングにあります。以下のようなセグメントが可能です。
- 「従業員300名以上のIT企業で、情報システム部門の直通番号がある企業」→ SaaS営業の最優先リスト
- 「DX推進部門を持つ製造業企業」→ デジタルツール導入ニーズの高い企業群
- 「人事部門が独立して存在する企業(従業員100名以上)」→ HR Techサービスの提案候補
これらのセグメントを手作業で作成すると企業Webサイトの個別確認が必要ですが、SalesNowなら数秒で完了します。
導入の流れとサポート体制
SalesNowの導入は、お問い合わせ→要件ヒアリング→アカウント発行→トライアル利用→本番運用の5ステップで進みます。組織データの活用方法についても、専任のカスタマーサクセスがCRM連携設計やターゲティング設計をサポートします。トライアルでの品質検証を経てから本番移行するため、データの網羅性と精度を確認したうえで導入できます。
まとめ
組織図データは、BtoB営業のアプローチ精度を飛躍的に高めるための重要なデータインフラです。特に部署直通電話番号の活用は、受付突破率・接続率・アポイント取得率に直結し、営業組織の生産性向上に大きく貢献します。
選定にあたっては、部署直通番号のカバレッジ・データ網羅性・企業属性との統合性を重視することが成功の鍵です。SalesNow(本体プロダクト)は1,400万件超の企業・組織データベースから部署情報・直通番号を含む組織データを提供し、ABM戦略からインサイドセールスの効率化まで幅広く対応しています(※部署・組織データはSalesNow本体での提供であり、APIエンドポイントとしての提供は行っていません)。組織データの活用をお考えの方は、ぜひSalesNowの詳細をご確認ください。
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よくある質問
Q. 組織図APIとは何ですか?
組織図APIとは、企業の部署構造・役職者情報・部門間の階層関係をプログラムから自動取得するためのインターフェースの総称です。営業のキーパーソン特定やABM戦略に活用されます。なおSalesNow APIは企業基本情報・財務・求人・ニュースを中心に提供しており、部署・組織データのAPI提供は行っていません。部署情報・部署直通電話番号はSalesNow本体(プロダクト)でご利用いただけます。
Q. 組織図データで取得できるものにはどのようなものがありますか?
組織図データで取得できる主な項目は、部署名・部門階層・部署直通電話番号・役職者名・役職などです。サービスによって提供範囲は異なります。SalesNow本体(プロダクト)では企業の組織構造データに加えて、基本情報・財務データ・求人情報・ニュースも同一プラットフォーム上で参照でき、営業ターゲティングに直結する情報を一括で活用できます。
Q. 組織データを営業に活かすにはどうすればよいですか?
取得した部署情報・キーパーソン情報を活用することで、代表電話ではなく担当部署への直接アプローチが可能になります。SalesNow本体の部署直通電話番号を活用した企業では、アポイント取得率が平均2.3倍に向上しています。ABM戦略の実行基盤としても組織データの活用は不可欠です。
Q. SalesNow APIで組織図データを取得できますか?
現在、SalesNow APIでは部署・組織データ(部署一覧・部署連絡先・拠点一覧・拠点連絡先)のエンドポイントは提供していません。SalesNow APIの提供範囲は、企業基本情報・財務データ・求人情報・ニュース・上場企業IRが中心です。部署情報・部署直通電話番号・組織図データをご利用の場合は、SalesNow本体(プロダクト)のプラットフォームでの利用、またはSalesforce・HubSpotネイティブ連携をご検討ください。詳細はAPIチームまでお問い合わせください。