「SalesNowとMusubu、どちらも企業データベースと書いてあるが、結局どこが違うのか」——比較検討の途中で手が止まるのは、たいていこの疑問が解けないときです。機能一覧を並べても、どちらにも「企業検索」「リスト作成」「名寄せ」が載っていて差がつきません。
判断を分けるのは機能の有無ではなく、両者が持つデータの構造と、そこから生まれる料金体系の考え方です。本記事は、SalesNowとMusubuの違いを機能・データ・料金・評判の4観点で判断しきるための比較ガイドです。
本記事では、両者のポジションの違いを整理したうえで、9項目の比較表、Musubuの機能・料金・評判、SalesNowの機能、収録データと料金体系と名寄せ機能の違い、そして「Musubuが向いているケース」「SalesNowが向いているケース」、比較検討の進め方3ステップまでを順に解説します。
カテゴリ全体から候補を洗い出したい方は「企業データベース比較12選【2026年最新】目的別おすすめ・選び方・比較表付き」をご覧ください。
ツールの料金やデータ件数を横並びで確認したい方は「営業リスト作成ツールおすすめ15選|料金・データ件数・取得項目で徹底比較【2026年最新】」が参考になります。
そもそも営業リストに何を持たせるべきかを整理したい方は「営業リストとは?種類・項目・入手方法から管理・活用まで基本を解説」をあわせて参照してください。
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※SalesNow側のデータ項目や部署直通情報の中身を先に確認したい方は、SalesNowのサービス資料をご覧いただけます。
SalesNowとMusubuの違いは「データの深さ」と「データの広さ」に表れる
SalesNowとMusubuの違いを一文で言えば、Musubuは企業の外側にデータを広げ、SalesNowは企業の内側にデータを掘っている、という設計思想の差です。
両者は同じ「企業データベース」というカテゴリにありながら、データを増やしてきた方向が異なります。
Musubuは店舗・キーマン・事業所へと対象を広げ、SalesNowは部署・組織階層・部署直通の連絡先へと掘り下げてきました。同じ言葉で説明されるのに使い勝手が違って感じられるのは、この設計思想の差が理由です。
比較の分かれ目は、収録件数の多寡ではなく「誰に届けたいか」です。店舗の店長に届けたいのか、本社の情報システム部長に届けたいのか。ここが決まれば、どちらのデータ構造が自社の営業に合うかはほぼ決まります。
Musubuのポジション|企業の「今」を広い面で捉えるデータベース
Musubuは、Baseconnect株式会社が提供する法人営業支援データベースです。1,200万件以上の企業データに求人・ニュース・イベント情報を重ね、アプローチすべきタイミングを検知できます。
企業540万社に加えて、店舗250万店舗、キーマン200万人、事業所50万、部署100万部署を収録していると公表されています(2026年8月7日時点・Musubu公式サイト)。
企業を1つの点としてではなく、「店舗・拠点・人」まで含んだ面として捉えられる点が、Musubuのデータ設計の特徴です。法人単位のリストでは営業対象を特定できない商材でも、アプローチ先を洗い出せる構造になっています。
SalesNowのポジション|組織の中まで届く企業データ基盤
SalesNowは、国内1,400万件超の企業・組織データを収録した企業データベースです。企業単位の基本属性に加えて、部署直通電話番号と組織図を保有している点が構造上の特徴で、代表番号で止まらずに担当部署へ直接アプローチできます。
日次230万件以上の更新と、独自のJCコードを基準とした名寄せ・情報付与に対応しており、営業リストの作成だけでなく、SFA/CRMに蓄積された取引先データの整備までを同じ基盤で扱えます。
「リストを作る道具」であると同時に「社内の企業データを整える基盤」でもある、という二面性がSalesNowの位置付けです。
「営業リストが作れる」だけでは差が出ない
両者とも、条件で絞り込んで企業を検索し、結果をCSVで出力できます。この部分だけを比べても優劣はつきません。差が出るのはその先です。出力したリストで実際に何件アポイントが取れるのか、そのデータを自社のSFA/CRMにどう積み上げていくのか——この2点に、データ構造の違いがそのまま効いてきます。
以降のセクションでは、まず9項目の比較表で全体像を示し、そのうえでMusubuの機能・料金・評判、SalesNowの機能、そして両者の差が最も大きく出る3つの論点(収録データ・料金体系・名寄せ)を順に確認していきます。
【比較表】SalesNowとMusubuを9項目で比較
まず全体像を1枚で押さえます。以下は、両サービスが公式に公表している内容を同じ軸に並べた比較表です。数値はいずれも2026年8月7日時点で各公式サイトを確認したものです。
| 比較項目 | Musubu | SalesNow |
|---|---|---|
| 収録データ規模 | 1,200万件以上 | 1,400万件超 |
| データの内訳 | 企業540万社、店舗250万店舗、キーマン200万人、事業所50万、部署100万部署 | 企業・組織・部署を含む件数。部署直通電話番号と組織図を保有 |
| 更新の仕組み | 調査AIエージェントが1日20万件を自動更新 | 日次230万件以上を更新、データソース100万件以上 |
| シグナル情報 | 求人情報350媒体以上、ニュース・リリース4,000メディア以上、イベント検知、企業ランク | 求人・ニュース等のアクティビティ通知、SalesNowスコア(企業の活発度を100点満点で示す指標) |
| 名寄せ・データ付与 | 名寄せ・企業情報付与機能あり。企業情報や法人番号をCSVに付与可能 | 独自のJCコードを基準とした名寄せ・情報付与に対応 |
| ABM・優先順位付け | ABM機能(Tier付け・ダッシュボード)、企業ランク | SalesNowスコアによるターゲット企業の優先順位付け |
| 外部連携 | Salesforce連携(追加オプション・月額50,000円/税別) | Salesforce・HubSpot連携、API提供、MCP対応 |
| 料金体系 | 月額固定+クレジット消費制。6ヶ月プラン月額200,000円/12ヶ月プラン月額160,000円(いずれも税別)。初期費用なし | 要問い合わせ(利用範囲・人数・機能に応じた個別見積) |
| 無料で試せる範囲 | 30日間無料トライアル(アカウント数無制限・ほぼすべての機能) | 無料デモ |
※Musubuの数値・料金は2026年8月7日時点のMusubu公式サイト(musubu.in)の公表値、SalesNowの数値は同時点の自社公表値です。料金・機能・収録件数は改定されることがあるため、最終確認は各公式サイトで行ってください。
比較表の見方|収録件数の大小だけで決めない
収録件数は「何を1件と数えるか」で大きく変わります。Musubuの1,200万件以上は企業540万社に店舗・キーマン・事業所・部署を合算した総数であり、SalesNowの1,400万件超は企業・組織・部署を含む件数です。
数え方の定義が異なる数字を並べて大小を比べても、自社の営業成果とは結びつきません。
見るべきは、自社のターゲット条件で実際に何件抽出できるかです。両者とも無料で確認できる導線があるため、同じ条件で検索して実数を突き合わせるのが最も確実な比較方法になります。具体的な手順は本記事の後半で解説します。
比較表を見て「部署直通電話番号と組織図がどこまで揃っているのか」が気になった方は、SalesNowのサービス資料 をご覧ください。1,400万件超の企業・組織データで取得できる項目と、部署へのアプローチ経路を具体例つきで解説しています。
Musubu(ムスブ)の機能と特徴|1,200万件のデータで何ができるか
ここからは、比較の対照情報として、Musubuで実際に何ができるのかを整理します。収録データの内訳、機能一覧、データ更新の仕組みの順に確認します。
Musubuの機能設計は、企業の外側に広がるデータの面の広さに立脚しています。求人・ニュース・イベントという「企業の今」を示す情報を、店舗・事業所・キーマンといった細かい単位に紐づけられる点が機能群の土台です。
導入実績は180,000社を超えると公式サイトに記載されており、導入事例としてアイアンドディー、オンリーストーリー、ZVC JAPANなどが公開されています。
収録データの内訳|企業の外側に広がる7つのデータ
| データ種別 | 公表件数 | 営業での使いどころ |
|---|---|---|
| 企業 | 540万社 | 業種・規模・売上・拠点などの基本属性での絞り込み |
| 店舗 | 250万店舗 | 飲食・小売など個店単位でのアプローチ |
| キーマン | 200万人 | 決裁に関わる人物の把握 |
| 事業所 | 50万 | 拠点単位でのエリア営業 |
| 部署 | 100万部署 | 部署単位でのターゲティング |
| 求人情報 | 350媒体以上 | 採用強化の動きからニーズを検知 |
| ニュース・リリース | 4,000メディア以上 | 資金調達・新規事業などの変化を検知 |
※2026年8月7日時点のMusubu公式サイトの公表値。
主要機能|検索・シグナル検知・ABMの3層構成
Musubuの機能は、公式サイトの機能一覧では9つが挙げられています。役割で整理すると、次の3層に分かれます。
- 検索の層:企業検索(1,200万件の企業データから条件検索)、求人情報検索(350媒体以上の求人メディアから集約)、求人キーワード(福利厚生や勤務制度などのキーワードで検索)
- シグナル検知の層:ニーズ検索(ニュース記事や求人から検知したニーズをもとに検索)、イベント(企業の活動や変化をネット上から検知)、企業ランク(活動状況や与信・コンプライアンスリスクから独自軸でランク付け)
- 運用・連携の層:ABM機能(ターゲット企業のTier付けとダッシュボード)、Salesforce連携(追加オプション)、名寄せ・企業情報付与(異なるデータソースからの同一企業特定、法人番号のCSV付与)
特徴的なのは「企業ランク」です。企業の活動状況に加えて与信・コンプライアンスリスクの観点を組み込んだ独自のランク付けで、提案すべき企業かどうかを一目で判断できる設計になっています。新規開拓と与信の初期確認を同じ画面で行いたい組織には合理的な機能です。
調査AIエージェントによるデータ更新
Musubuは自社開発の調査AIを使い、1日20万件に及ぶ企業データを自動更新すると公表しています。加えて、大量かつ複雑なリレーションを持つデータ群を扱いやすくするための独自データ構造を採用している点も明記されています。
企業データベースの価値は収録件数だけでなく更新の頻度で決まります。この点で、両サービスとも自動収集の仕組みを持ち、更新の量を公表している——という共通点があります。比較の際は、件数と同じくらい「どの頻度で、どのデータが更新されるのか」を確認してください。
Musubuの料金|6ヶ月・12ヶ月プランとクレジット制の仕組み
料金は比較検討で最も情報が錯綜しやすい項目です。Musubuの料金体系とは、月額固定の利用料に、データ取得量に応じたクレジットが付与される仕組みを指します。
2つの料金プラン
| プラン | 月額利用料(税別) | 契約期間 | クレジット数 |
|---|---|---|---|
| 6ヶ月プラン | 200,000円 | 6ヶ月 | 120,000 |
| 12ヶ月プラン | 160,000円 | 12ヶ月 | 240,000 |
※2026年8月7日時点のMusubu公式サイトの公表値。
初期費用はかからず、負担は月額利用料のみと明記されています。12ヶ月プランには「20%お得」という表記が付いており、契約期間を長くするほど月額が下がる設計です。
クレジットの消費ルールと追加購入
クレジットは、CSVダウンロードと企業情報付与を各1件ごとに1クレジット消費します。つまり、検索して画面で見るだけでは減らず、データを手元に取り出した時点で消費される考え方です。
追加クレジットの購入は、最小10,000クレジットから一律10円/1クレジットとされています。付与クレジットを使い切っても、必要な分だけ買い足して継続できる構造です。
この体系の実務上のメリットは、使った件数と支払額が1対1で結びつくため、コストの見通しが立てやすいことです。「今月は何件取得したか」がそのまま消費クレジット数として残るため、部門内での予算管理がしやすくなります。
Salesforce連携は追加オプション
Salesforce連携は追加オプションとして提供され、月額50,000円(税別)です。Salesforce AppExchangeから購入する形式で、有料プランの契約者のみが利用できると記載されています。
Salesforceを中心に運用している組織では、この費用を含めた総額で検討する必要があります。
30日間の無料トライアル
Musubuには30日間の無料トライアルがあり、アカウント数は無制限で、ほぼすべての機能を無料で試せると公式サイトに記載されています。契約前に自社のターゲット条件でどれだけ抽出できるかを実測できる点は、比較検討において大きな利点です。
料金と収録件数は、必ず公式サイトで最新を確認する
企業データベースの料金プランと収録件数は、サービスの成長に合わせて改定されます。Musubuでも過去に料金改定のアナウンスが公式に出されています(出典:Baseconnect株式会社「Musubuの料金改定に関するご案内」)。
改定がある以上、どの二次情報にも必ず時間差が生じます。これはMusubuに限った話ではなく、SalesNowを含むすべてのサービスに当てはまります。本記事の数値も2026年8月7日時点のものです。稟議や社内比較資料に使う数字は、その時点の公式サイトで裏を取ったうえで記載することをおすすめします。
Musubuの評判・口コミの傾向|公開レビューから読み取れること
評判を調べる目的は、機能一覧では分からない「導入した後の手触り」を知ることにあります。ここでは、公開されている第三者レビューの傾向を確認します。
第三者レビューサイトでの評価
IT製品レビューサイトのITreviewでは、Musubuのレビューが35件、総合満足度が3.8(5点満点)と表示されています(2026年8月7日時点・ITreview「Musubuの評判・口コミ」)。投稿者の企業規模別内訳は、中小企業27件、中堅企業6件、大企業1件です。
この内訳が示すのは、Musubuの評価が主に中小企業のユーザーによって形成されているということです。自社が大手・エンタープライズ規模であれば、レビューの傾向がそのまま当てはまるとは限りません。
高く評価されている点の傾向
- 検索・絞り込み機能が直感的で使いやすい
- UIがシンプルで操作性が高い
- 営業リスト作成の手間が大幅に減った
- ユーザーインターフェースが分かりやすく、初めてでも扱える
評価が集まっているのは「操作性」の領域です。データベース系のツールは条件設定が複雑になりがちですが、その部分が平易であることが利用者に支持されています。導入後に現場が使いこなせるかを重視する組織にとっては、重要な判断材料になります。
改善要望として挙がっている傾向
- データの精度や更新頻度にばらつきがある
- すでに倒産した企業がリスト上に残っていることがある
- スマートフォンやタブレットでの操作性が限定的
- 検索条件をもう少し細かく設定したい
これらは公開レビューに投稿されている内容の傾向を要約したもので、すべての利用者に当てはまるものではありません。また、企業データベースのカバー率と鮮度は業種・地域によって差が出るため、レビューの評価をそのまま自社に当てはめるのは適切ではありません。
評判・口コミを読むときの3つの注意点
- 投稿時点の仕様か:料金・収録件数・機能は改定される。数年前のレビューは現行仕様と異なる可能性がある
- 母数はどれくらいか:35件という件数は傾向をつかむには有用だが、統計的な断定には足りない
- 自社の業種で確かめたか:カバー率は業種・地域で変わる。最終判断は自社ターゲットでの実測で行う
SalesNowの機能と特徴|1,400万件超のデータと部署直通・組織図
同じ粒度でSalesNow側も確認します。ここではデータ規模と更新頻度、部署直通電話番号と組織図、スコアと通知、名寄せ・連携、第三者評価の順に見ていきます。
SalesNowの構造上の特徴は、企業の内側——部署と組織階層まで到達できる点にあります。代表電話番号だけのリストでは受付で止まるアプローチが、部署直通の情報があれば担当者に直接届きます。ターゲティングから企業インサイトの取得までを、同じデータ基盤の上で行える設計です。
データ規模と更新頻度
SalesNowは国内1,400万件超の企業・組織データを収録し、日次230万件以上の更新を行っています。データソースは100万件以上にのぼり、AI/LLMを含む収集・処理技術と、数万人規模のデータリサーチャーパートナーネットワークを組み合わせてデータを維持しています。
企業データベース収録件数No.1・法人網羅率No.1(※)を掲げており、網羅性を最優先する組織の要件に応えられる規模です。
※2025年10月期_企業データベースにおける市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構
部署直通電話番号と組織図
SalesNowは、担当部署・担当者へのダイレクトアプローチ情報として、部署直通電話番号と組織図を保有しています。「情報システム部」「経営企画室」といった部署単位で狙いを定め、そこへ直接届けるアプローチが可能です。
部署へのアプローチ経路が変わると成果も変わります。パーソルキャリアでは部署直通番号の活用により商談化率が2倍に、ベルシステム24では商談獲得率が173%増・営業生産性が20〜30%向上、LINEヤフーでは架電数・商談数が300%増加しました。
SalesNowスコアとアクティビティ通知
会社情報の更新・従業員数推移・求人出稿状況・ニュース/プレスリリース配信・上場状況という5つの一次データから算出する汎用指標で、利用者の受注データを学習するものではありません。「企業が今動いているかどうか」を測るための物差しです。
会社情報の更新・従業員数推移・求人出稿状況・ニュース/プレスリリース配信・上場状況という5つの一次データから算出する汎用指標で、利用者の受注データを学習するものではありません。
あわせて、求人やニュースといったリアルタイムのシグナルをアクティビティ通知として受け取れます。採用を強化した、拠点を増やした、資金調達を発表した——こうした変化を検知して、アプローチのタイミングを合わせる使い方ができます。
名寄せ・データ付与とSFA/CRM連携
SalesNowは独自のJCコードを基準とした名寄せと情報付与に対応しており、SFA/CRMに散らばった重複レコードを統合できます。Salesforce・HubSpotとの連携に加えてAPIも提供しているため、自社システムに企業データを組み込む用途にも使えます。
第三者レビューサイトでの評価
ITreviewでは、SalesNowのレビューが20件、総合満足度が4.8(5点満点)と表示されています(2026年8月7日時点・ITreview「SalesNow(セールスナウ)の評判・口コミ」)。企業情報の網羅性とリスト作成工数の削減に関する評価が中心です。
ただし、Musubuの35件とSalesNowの20件ではレビューの母数が異なり、投稿時期も同一ではありません。スコアの数値だけを単純に比較して優劣を判断することはできない点にご留意ください。
収録データの違い|企業の外側に広げるか、内側に掘るか
ここからは、両者の差が最も大きく出る3つの論点を順に見ていきます。1つ目は収録データの構造です。
Musubuは「1社の周辺にあるもの」を、SalesNowは「1社の中にあるもの」をデータ化しています。この方向性の違いが、そのままアプローチできる相手の違いになります。
公表値で見るデータ構造の対比
| データ階層 | Musubuの公表値 | SalesNowの公表値 |
|---|---|---|
| 総データ数 | 1,200万件以上 | 1,400万件超 |
| 企業(法人) | 540万社 | 企業・組織・部署を含む総数として公表 |
| 部署 | 100万部署 | 部署直通電話番号・組織図を保有(件数は非公表) |
| 人(キーマン) | 200万人 | 組織図により部署階層を確認可能 |
| 店舗 | 250万店舗 | 店舗単位の内訳件数は非公表 |
| 事業所 | 50万 | 事業所単位の内訳件数は非公表 |
| 更新の量 | 1日20万件(調査AIエージェント) | 日次230万件以上 |
※2026年8月7日時点の各公式サイト・自社公表値による。SalesNowは「企業・組織・部署を含む1,400万件超」を総数として公表しており、店舗・事業所といった単位ごとの内訳件数は公表していません。「非公表」は該当データの有無を示すものではなく、件数が公開されていないことのみを意味します。
店舗・事業所データが効く場面
店舗単位・事業所単位のデータが決定的に効くのは、提案先が本社ではなく現場である場合です。飲食店向けのPOSシステム、小売店向けの販促サービス、店舗スタッフ向けの採用支援——こうした商材では、法人単位のリストでは営業対象を特定できません。
この領域では、店舗250万店舗・事業所50万を公表しているMusubuのデータ構造が明確に活きます。エリア単位で個店を洗い出す運用を前提にするなら、Musubuは有力な選択肢です。
部署直通・組織図が効く場面
一方で、決裁が本社にあり、かつ担当部署が明確な商材——たとえば人事向けSaaS、情報システム部門向けのセキュリティ製品、経理向けの請求システムでは、「どの部署に、どうやって直接つながるか」が成果を左右します。
代表番号しか持たないリストでは、受付での取り次ぎ交渉が毎回発生します。部署直通電話番号と組織図を持つSalesNowのデータ構造は、この工程そのものを省略するために設計されています。
SalesNow Data Labが560万社のデータを分析した調査によると、IT業界の成長企業率は51.7%と全業種で最も高い水準でした。同じ「従業員50〜300名」という条件でも、業界によって成長フェーズの企業が含まれる比率は大きく変わります。どちらのデータ構造が合うかは、自社の商材が狙う業界の構造によっても変わります。
料金体系の違い|クレジット消費型と個別見積型
2つ目の論点は料金です。重要なのは「どちらが安いか」ではなく、「何に対してお金を払う設計か」です。設計の異なる料金を金額だけで並べても、自社にとっての妥当性は判断できません。
Musubu:月額固定+クレジット消費で使用量が可視化される
Musubuは、月額利用料に対してクレジットが付与され、データを取り出した件数だけクレジットが減る設計です。6ヶ月プランは月額200,000円(税別)で120,000クレジット、12ヶ月プランは月額160,000円(税別)で240,000クレジットとなっています。
この方式の利点は、使用量が数字として残ることです。「何件取得して、いくら使ったか」が明確なため、部門予算の管理や社内説明がしやすくなります。追加分も一律10円/1クレジット(最小10,000クレジット)で買い足せるため、繁忙期だけ使用量を増やす運用も可能です。
SalesNow:利用範囲に応じた個別見積
SalesNow本体の料金は、利用範囲や利用人数によって変わるため要問い合わせです。営業リスト作成に加えて、名寄せやデータ整備、SFA/CRM連携までを含む構成になるため、必要な機能の範囲で見積もる形になります。
少量・スポット利用まで含めて選択肢を広げたい場合の比較は「SalesNow LiteとMusubu・BIZMAPS比較|少量企業リスト【2026年】」で解説しています。
比較すべきは「1件あたりの実質コスト」
| 課金モデル | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 月額固定+クレジット消費型 | 付与された枠内で継続的に取得できる。使用量が数字で残る | 毎月一定量のリストを継続的に使う組織 |
| 従量課金型 | 必要な分だけ支払う。固定費が発生しない | 使用量が月によって大きく変動する、または少量の組織 |
| 個別見積型 | 利用範囲・人数・機能に応じて構成する | リスト作成に加えてデータ整備・連携まで含める組織 |
比較の際に見落とされやすいのが、1件あたりの単価と実質コストは別物だという点です。これはどのサービスにも共通する話ですが、取得できる項目が浅いリストは、同じ商談数を作るのに必要な件数が増えます。
代表番号しかないリストで受付突破に3回かけているなら、1件あたりの単価が3分の1でも実質コストは同じです。逆に、部署直通で1回でつながるなら単価が高くても総額は下がります。単価表だけを横並びにせず、「1商談あたりいくらかかるか」まで戻して比較してください。
費用の考え方をより詳しく整理したい方は「営業リスト作成ツールおすすめ15選|料金・データ件数・取得項目で徹底比較【2026年最新】」で、月額ではなく1件あたり実質コストで比較する方法を解説しています。
名寄せ・データ基盤としての違い|リスト作成の先にある使い道
3つ目の論点は、リストを作った後の話です。企業データベースの価値は抽出だけで終わりません。抽出したデータを自社のSFA/CRMにどう積み上げ、既存データとどう突き合わせるかまでが実務の範囲です。
名寄せ機能は両者にある
Musubuは公式の機能一覧に「名寄せ・企業情報付与」を掲載しており、異なるデータソースからの情報でも同一企業を特定でき、企業情報や法人番号をCSVファイルに付与することも可能と記載されています。SalesNowは独自のJCコードを基準とした名寄せ・情報付与に対応しています。
つまり「名寄せができるかどうか」は両者の差にはなりません。差が出るのは、名寄せしたデータをどこへ流し込み、どう継続的に維持するかという運用面です。
企業を一意に特定するキーの違い
名寄せの精度を左右するのは、企業を一意に特定するキーがあるかどうかです。国内では国税庁が法人番号を公表しており、13桁の番号で法人を一意に識別できます(出典:国税庁「法人番号公表サイト」)。
社名の表記揺れ(「株式会社」の前後、旧字体、スペースの有無)は名寄せの最大の障害ですが、一意のキーを持てば表記に依存せず同定できます。Musubuは企業情報や法人番号をCSVに付与でき、SalesNowは独自のJCコードを基準に企業を同定したうえで、法人番号からも企業情報を参照できます。
連携先とシステム組み込みの違い
連携面では設計が分かれます。MusubuはSalesforce連携を追加オプション(月額50,000円/税別)として提供し、AppExchange経由で導入する形式です。SalesNowはSalesforce・HubSpotとの連携に加えて、APIを提供しています。
SFAの画面上で完結させたいのか、自社プロダクトやデータ基盤に企業データを組み込みたいのか。後者の要件があるなら、API提供の有無が判断軸になります。企業データベース全体の選定基準は「企業データベース比較12選【2026年最新】目的別おすすめ・選び方・比較表付き」で6つのポイントに整理しています。
Musubuが向いている4つのケース
ここまでの整理を踏まえて、Musubuを選んだほうが要件に合うケースを挙げます。比較記事である以上、自社に有利な結論だけを書いても読者の判断材料にはなりません。公式に公表されている機能・料金から見て、Musubuに分があるのは次の4つです。
①店舗・キーマン単位でアプローチしたい
店舗250万店舗、キーマン200万人、事業所50万という公表値は、法人単位を超えた粒度でのアプローチを前提に設計されたものです。飲食・小売・サービス業の個店をターゲットにする商材や、拠点単位でエリア営業を組み立てる体制では、このデータ構造が直接効きます。
「本社に提案しても決まらず、現場が決裁権を持っている」——この構造の商材であれば、法人単位のデータベースでは営業対象そのものを特定できません。粒度の要件が先に来るケースです。
②契約前に30日間、実データで確かめたい
30日間の無料トライアルがあり、アカウント数は無制限でほぼすべての機能を試せると公表されています。「自社のターゲット条件で何件抽出できるか」を、契約前にチームで検証できる点は大きな利点です。稟議に実測値を添えたい場合、この期間の長さは意思決定を助けます。
③使用量を数字で固定して管理したい
月額固定+クレジット消費という体系は、使った件数と支払額が結びつきます。予算枠が明確に決まっていて、その範囲内で運用したい組織や、部門ごとの使用量を可視化したい組織にとっては管理しやすい設計です。初期費用がかからない点も、導入時のハードルを下げます。
④Salesforce中心の運用に短期間で乗せたい
Salesforce連携がAppExchange経由の追加オプションとして用意されているため、Salesforceを業務の中心に据えている組織であれば、既存の運用に組み込みやすい構成です。オプション費用(月額50,000円/税別)を含めた総額で判断することになります。
以上に当てはまるのであれば、まずMusubuの30日間無料トライアルで自社ターゲットの抽出件数を確認するのが近道です。
SalesNowが向いている4つのケース
反対に、SalesNowのデータ構造が要件に合うのは次の4つのケースです。いずれも「リストを作れるかどうか」ではなく、その先で何をしたいかによって決まります。
①代表番号で止まっていて、決裁部署に届いていない
架電しても受付で止まる、担当者名が分からずメールも届かない——この状態が続いているなら、リストの件数ではなく項目の深さが原因です。部署直通電話番号と組織図があれば、担当部署に直接つながります。
判断の目安は、直近のアプローチ結果を見ることです。架電のうち受付で終わった割合が半分を超えているなら、リストを増やすより到達経路を変えるほうが効果が出ます。
②SFA/CRMのデータ整備と新規開拓を1つの基盤で回したい
取引先マスタに重複がある、部門ごとに見ている企業情報が違う——こうした状態では、分析もターゲティングも精度が出ません。SalesNowは独自のJCコードを基準とした名寄せと情報付与に対応しており、既存データの整備と新規開拓のリスト作成を同じ基盤で扱えます。
③網羅性を最優先し、業界横断でターゲットを洗い出したい
国内1,400万件超の企業・組織データを収録しており、日次230万件以上の更新で鮮度を維持しています。特定業種に偏らず、業界を横断して市場全体を把握したい場合や、まだ接点のない領域を洗い出したい場合に適した規模です。
④AI・APIで自社システムに企業データを組み込みたい
SalesNowはAPIを提供しており、自社プロダクトや社内システムに企業データを取り込めます。加えて、AIアシスタントから直接データを扱えるMCPにも対応しています。データを画面で見るだけでなく、業務プロセスに埋め込みたい要件がある場合に選択肢となります。
導入企業では、ファインディで商談数が230%増、クラウドワークスでアポイント獲得率が2.75倍に向上しました。全体では商談数2.3倍、売上1.5倍、工数削減8.6時間/人という導入効果が報告されています。
SalesNow MCPで自然言語×ターゲット企業の抽出を実装する
2026年の企業データ活用の主戦場は、検索画面での条件設定から自然言語のプロンプトへ移りつつあります。検索条件を20個組み合わせる代わりに、「こういう会社を50社出して」と書けばリストが返る——この操作方法が現実になっています。
SalesNowはMCP(Model Context Protocol)に対応しており、ClaudeなどのAIアシスタントから直接、企業データを検索・取得できます。比較検討の観点でいえば、これは「画面のUIの使いやすさ」とは別の軸の差です。
自然言語で実行できる3つのユースケース
「SaaS企業で従業員100〜300名、直近3ヶ月で採用を強化している企業を50社出して」
業種・規模・シグナルを1文で指定してターゲットを抽出する使い方です。条件を変えて何度も試行できるため、ターゲット仮説の検証サイクルが速くなります。
「この取引先リストに法人番号と業種、従業員数を付けて」
手元のCSVに不足している属性を補完する使い方です。名寄せの前処理として、表記揺れのある社名に法人番号を付与する用途に使えます。
「先週ニュースが出た企業のうち、既存顧客ではない企業だけ抽出して」
シグナル検知と既存リストの突き合わせを1度に行う使い方です。アプローチのタイミングを逃さずに、重複を避けたリストを作れます。
具体的な接続手順と操作例は「Claudeで法人検索する3つの方法|MCPで1,400万社にアクセス」で詳しく解説しています。
比較検討の進め方3ステップ|自社データで実測して決める
最後に、実際にどう比較を進めるかを整理します。カタログスペックの比較で結論を出すと、導入後に「思っていたデータと違った」となりがちです。実測に落とし込むのが確実です。
STEP1:要件を「深さ」か「広さ」かで1つに絞る
最初にやるべきは、自社の課題を1文にすることです。「決裁者に届いていない」のか「アプローチ先の母数が足りない」のか。前者ならデータの深さ、後者ならデータの広さが要件になります。両方を同時に満たそうとすると、比較軸が増えすぎて決められなくなります。
STEP2:同じターゲット条件で、両方に同じ検索をかける
次に、自社の主要ターゲット条件を3パターン用意し、両サービスで同じ条件を投げて抽出件数を比べます。Musubuは30日間無料トライアル、SalesNowは無料デモで確認できます。
このとき見るのは件数だけではありません。抽出結果から10社をサンプリングし、電話番号が代表か部署直通か、情報が古くないか、実在するかを実際に確かめてください。ここで差が出ます。
STEP3:1件あたりの実質コストに換算して比較する
最後に、「月額いくらか」ではなく「1商談を作るのにいくらかかるか」に換算します。抽出件数、そこから接触できる率、商談化率を自社の実績値で置いて計算すると、単価表では見えなかった差が数字になります。
営業リストの品質をどの階層で評価すべきかは「営業リストとは?種類・項目・入手方法から管理・活用まで基本を解説」で、基本情報・組織情報・シグナル情報の3階層に整理して解説しています。
まとめ
SalesNowとMusubuの違いを、データ構造・機能・料金・評判の4観点で整理しました。要点は次の通りです。
- 両者の違いはデータを広げる方向にある。Musubuは店舗250万店舗・キーマン200万人・事業所50万を含む1,200万件以上で企業の外側に広く、SalesNowは1,400万件超に部署直通電話番号と組織図を持ち企業の内側に深い
- Musubuの料金は月額固定+クレジット消費制。6ヶ月プラン月額200,000円/12ヶ月プラン月額160,000円(いずれも税別)、初期費用なし、追加クレジットは10円/1クレジット。30日間の無料トライアルがある
- SalesNow本体の料金は利用範囲・人数・機能によって変わるため要問い合わせ。必要な機能の範囲を決めたうえで見積もる形になる
- 評判は第三者レビューサイトで確認できるが、母数と投稿時期が異なるためスコアの単純比較はできない。自社の業種・地域での実データ確認が前提
- 店舗・キーマン単位のアプローチ、30日間の実データ検証、使用量の可視化、Salesforce中心の運用を重視するならMusubuが合う
- 決裁部署への到達、SFA/CRMのデータ整備との一気通貫、業界横断の網羅性、API・MCPでのシステム組み込みを重視するならSalesNowが合う
- 最終判断は、同じターゲット条件で両方に検索をかけ、1商談あたりの実質コストに換算して比較する
企業データベースの選定は、機能一覧の突き合わせでは決着しません。自社の営業が「誰に、どうやって届きたいのか」を先に言語化すれば、必要なデータ構造は自ずと絞られます。本記事の比較表とチェック手順を、その判断の土台としてお使いください。