DATA FLASH Vol.1

2025年度 求人市場の業種別明暗
1,400万超の企業・組織データから全件集計

AI企業データプラットフォーム「SalesNow」が保有する1,400万超の企業・組織データから、業種間の求人格差を可視化する。

Published 2026-03-06 by SalesNow Data Lab

Key Takeaway: 2026年2月の求人掲載数(全雇用形態・延べ件数)は1,590,352件で全体はほぼ横ばい(前年同月比+0.2%、ただし2025年11月のIndeed追加等の媒体拡充による構造的増加分を含む)。しかし業種別に分解すると、人材業が54.9万件(全体の34.5%)を占有し、2位・外食(9.7万件)の5.6倍という極端な偏りが存在する。求人市場の「総量」ではなく「構造」に注目すべき局面に入った。
159.0万件
2026年2月 求人掲載数
前月比 +6.9%
34.5%
人材業の求人占有率
54.9万件 / 159.0万件
16.1万社
2025年 新設法人数
前年比 +4.3%

調査概要

データソース AI企業データプラットフォーム「SalesNow」保有データベース 対象 SalesNow保有の5,755,080社に紐づく主要求人媒体の掲載情報 調査期間 2025年1月〜2026年2月(月次求人推移)/ 2024年1月〜2026年2月(新設法人推移) 分析手法 主要求人媒体の公開情報を定期収集し、月次で全件集計。同一求人が複数媒体に掲載されている場合は媒体ごとに1件としてカウント(延べ件数)。業種分類はSalesNow独自の業種タクソノミーに基づく N数 企業: 5,755,080社 / 企業・組織データ総数: 1,400万超(求人掲載・届出・プレスリリース・有価証券報告書等を含む総レコード数) / 本レポートの分析対象: 求人掲載データ 42,120,231件 データ取得日 2026年3月6日 媒体カバレッジに関する注記 SalesNowが収集する求人媒体は段階的に拡充されており、全媒体の取得開始日は同一ではありません。主要媒体の取得開始時期: green(2011年〜), wantedly(2013年〜), バイトル(2016年〜), リクナビNEXT(2017年〜), doda(2022年〜), マイナビバイト(2023年〜), タウンワーク(2024年3月〜), ハローワーク(2024年10月〜), indeed(2025年11月〜)。このため、月次推移の前年同月比には媒体追加による構造的な増加分が含まれる可能性があります。業種別構成比(シェア)は同一時点の集計であるため、媒体追加の影響を受けません 備考 SalesNow公式サイト等では「1,400万超の企業・組織データ」と表記していますが、本レポートでは2026年3月6日時点のDB実数値に基づき集計しています(企業数: 5,755,080社、企業・組織データ: 1,400万超)

出典: AI企業データプラットフォーム「SalesNow」調べ(2026年3月6日時点) / 対象: 5,755,080社に紐づく主要求人媒体の掲載データ / ※Y軸は100万件〜表示(0起点ではありません)

出典: AI企業データプラットフォーム「SalesNow」調べ(2026年3月6日時点) / 2026年2月の業種別求人掲載数上位10業種

Key Findings

1

人材業が求人の3分の1を占有 — 2位・外食の5.6倍

2026年2月の求人掲載数1,590,352件のうち、人材業(人材紹介・人材派遣)が548,538件で全体の34.5%を占めた。2位の外食(97,121件)と比較すると5.6倍の開きがある。人材関連企業(人材紹介・人材派遣)が自社の紹介・派遣案件を求人媒体に掲載する構造が、件数ベースでの突出につながっている。

順位 業種 求人掲載数(2026年2月) 構成比
1 人材 548,538 34.5%
2 外食 97,121 6.1%
3 医療・製薬・福祉 91,782 5.8%
4 小売・販売 76,302 4.8%
5 IT 67,359 4.2%
6 建設・工事・土木 60,356 3.8%
7 エンタメ 45,130 2.8%
8 その他サービス 41,181 2.6%
9 運送・物流・輸送 31,673 2.0%
10 教育 28,720 1.8%

出典: SalesNow DB(2026年3月6日取得) / 構成比は2026年2月の全求人掲載数1,590,352件に対する割合

補足: 人材業の求人が突出して多い背景には、人材紹介・派遣企業が自社の紹介・派遣案件を求人媒体に掲載する構造がある。これは「求人の仲介者が最大の求人掲載者でもある」という労働市場の特性を反映している。なお、本レポートの求人掲載数は正社員(新卒・中途)、アルバイト/パート、派遣/契約、フリーランス等の全雇用形態を含む延べ件数であり、人材業(1位)および外食(2位)にはアルバイト/パート・派遣求人の寄与が含まれる。
2

求人市場は「横ばいの中の格差拡大」

2026年2月の全体求人数(全雇用形態・延べ件数)は1,590,352件。SalesNowの収集媒体は段階的に拡充されているため(Indeed: 2025年11月追加等)、前年同月比には媒体追加による構造的な増加分が含まれる。月ごとの変動も大きく、単月の数字だけでトレンドを判断することは適切でない。

14ヶ月の月次推移を見ると、2025年3月(2,423,482件)と7月(1,955,993件)にピークが見られ、年度替わりと下半期開始に採用活動が活発化する季節パターンが確認できる。

年月 求人掲載数 前年同月比
2025年1月1,354,953-
2025年2月1,587,384-
2025年3月2,423,482-
2025年4月1,590,636-
2025年5月1,359,653-
2025年6月1,392,816-
2025年7月1,955,993-
2025年8月1,450,913-
2025年9月1,430,427-
2025年10月1,292,584-
2025年11月1,617,350-
2025年12月1,262,664-
2026年1月1,487,901+9.8%
2026年2月1,590,352+0.2%

出典: SalesNow DB(2026年3月6日取得) / ※前年同月比には収集媒体の追加分が含まれるため参考値。2025年1〜12月の前年同月比は2024年の同条件データが未集計のため非掲載

市場環境との照合

SalesNowのデータが示す「横ばい傾向」は、以下の政府統計・調査と整合する。

  • 厚労省: 有効求人倍率 1.18倍(2026年1月、前月比-0.02pt)
  • doda: 転職求人倍率 2.57倍(前年同月比-0.17pt、低下傾向)
  • リクルートワークス研究所: 大卒求人倍率 1.66倍(4年ぶり低下)
  • TDB: 2025年倒産件数 10,261件(12年ぶりの1万件超)。人手不足倒産が過去最多を更新

全体として求人市場は軟化傾向にあるが、業種間の格差は拡大しているといえる。

3

新設法人は16.1万社で過去最多更新も、伸び鈍化

2025年通年の新設法人数は161,349社で、前年(154,719社)比+4.3%と過去最多を更新した。東京商工リサーチ(TSR)の2024年集計値153,938社とも概ね整合する水準である。

ただし月次では2026年2月の新設法人数は10,693社(前年同月 11,369社)と、前年同月比-5.9%の減少に転じた。年間では最多更新が続くものの、足元には減速シグナルが出ている。

新設法人の増加は求人需要の先行指標と相関がある。年間では堅調だが、月次の減速が今後の求人市場に影響する可能性がある。

データ参照: 新設法人の年間・月次数値はSalesNow DBの法人登記データ(2026年3月6日取得)による全数集計。TSR発表値(2024年: 153,938社)はSalesNowの2024年集計値(154,719社)と約+0.5%の差異があるが、集計タイミング・定義の差異の範囲内。IPA「DX白書」ではDX人材不足を感じる企業が85.1%に達しており、TDB「2026年 経営の最優先課題」調査では「人員強化」と回答した企業が90.2%を占めた。

このデータを引用する

出典: AI企業データプラットフォーム「SalesNow」調べ(2026年3月)
株式会社SalesNow (2026)「SalesNow Data Flash Vol.1: 求人の3件に1件が人材業界 — 業種間格差5.6倍の実態を560万社データで分析」SalesNow Data Lab, 2026年3月6日.

本レポートに含まれるデータ・グラフは、出典として「AI企業データプラットフォームSalesNow調べ」と明記いただければ、報道・記事での引用・転載を許諾いたします。グラフ画像の二次利用も同条件で許諾します。

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